出版社内容情報
「北欧の海賊」という従来の偏見を廃し、ルーン学、サガや詩などの史料を使い、ヴァイキングの実像に迫る。「家族」を中心とした社会を組織した、その豊かで高い文化全般を詳説する。
内容説明
“誇り高き北欧の子ら”の実像に迫る最新の成果。「北欧の海賊」という固定概念を廃し、ヴァイキングの日常生活における豊かで高度な文化全般を解き明かす。
目次
第1章 ヴァイキングとは何か
第2章 史料
第3章 ヴァイキング社会
第4章 陸上での日常
第5章 船の生活
第6章 たいせつな日々
第7章 知的生活
著者等紹介
持田智子[モチダトモコ]
1960年生。大阪市立大学経済学部卒
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感想・レビュー
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刻猫
2
交易による富の獲得。偉大な航海者であり、現実的な商人としてのヴァイキング。陸上と船上、故郷と旅先、そのスタイル。2015/07/26
zoe
1
農耕主体の法律にうるさい商人で船乗り。太陽の女神で、かぶりものに角はない。動きやすい服装で、男は外、女は内。家族単位が大事。繰り返すのだが、かぶりものに角は無し。2016/01/29
fatbob
1
11/25読了。ヴァイキングは荒くれ者の残虐非道な海賊ではなく、時をみるに敏な商人だった(もちろん、必要あらば武力にも訴えたが)。それが綿密に論証されている。2012/11/25
琴子
0
まさにタイトル通りの本。11世紀ごろまでの北欧の陸上船上問わない暮らしと文化が主に書かれています。住居、食、政治形態、信仰、武器や貨幣について、なにより彼らがどのような価値観を重んじていたか。それらが丁寧にまとめられています。首長(ゴジ)等の語やスカルド詩特有の表現であるケニング(代称法の一種)についても注意して読むと関連の記述があり、フサルクの一覧など、文字・言語文化についてもページを割いています。ヴァイキングは実際どんな生活をしていたのか知りたいという方にも、資料として用いたいという方にもおすすめ。2012/09/17