内容説明
ハイデガーが主著の『存在と時間』によって確立された自己の存在論的基盤を踏まえつつ、ニーチェという巨大な現象と対決し、それを通して新たな哲学的視点を切り開いた思索のドキュメント。代表的なニーチェ論の一つである。1936‐42年に行なわれた6つの講義と4つの論文で構成される。
目次
第1講 芸術としての力への意志(形而上学的思索家としてのニーチェ;著書『力への意志』;「主建築」へのプランと予備的仕事;力への意志、永劫回帰、価値転換の一体性;「主著」の構成。反転としてのニーチェの思考法 ほか)
第2講 同一物の永劫回帰(ニーチェ形而上学の根本思想としての永劫回帰説;回帰説の成立;回帰説の最初の伝達;「悲劇ガ始マル」(Incipit tragoedia)
回帰説の第二の伝達 ほか)
著者等紹介
薗田宗人[ソノダムネト]
1933年生。1955年京都大学文学部卒。ドイツ文学専攻。元大阪市立大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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