内容説明
断ち切れ、すべての愛を!打ち砕け、人類を!啓蒙と革命のフランス18世紀、「社会」という幻想が人々を捉えたまさにそのとき、サドは書く、「孤立せよ」、と。リベルタンが生きる「切断と衝突」の論理。
目次
第1章 啓蒙とサドの基本哲学(エロスと労働;リベルティナージュと哲学;神なき自然と社会;享楽の自然法;孤立と戦い:ソシアビリテ対エゴイズム;心の道徳;憐れみと平等;自殺と労働)
第2章 切断(橋の切断と自然の代弁者;快楽と愛と家族;身体の部分化と切断;唯物論と死と殺人;二つの自然と戦い)
第3章 戦争と衝突(リベルティナージュと戦い;戦争とハーモニー;リベルタンと殉教者たち:薔薇の衝突;二つの声の争いとアパテイア;原子の衝突と快楽)
著者等紹介
秋吉良人[アキヨシヨシト]
1961年東京生まれ。和光大学人文学部人間関係学科卒。東京大学大学院人文社会系研究科欧米系文化研究専攻博士課程修了。博士(文学)。國學院大學文学部外国語文化学科准教授。フランス文学・思想、精神分析専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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思弁的プリキュア
2
ボリュームあったな。現代思想とは全く違う切り口(というか忠実で誠実な切り口)で論じられるサド。啓蒙思想にも興味が湧いてきた2019/12/27
いちま
2
サドについてあまり知識が無い人でも楽しく読める本だと思います。とりわけ十八世紀フランス当時の言語が内包する歴史的及び象徴的な遷移が細かく解説され、そこに秘められた「切断」と「衝突」の原理をゆっくりと咀嚼できるようになっています。興味あるけれどどうにも切り口がなかったなんて人におすすめです。リベルタンと美徳の人たちのやりとりがとても刺激的です。2014/04/07
子音はC 母音はA
1
一章でサドがただの錯乱者ではなく18世紀の社会状況、思想を踏まえた上で自身の思考を展開していったことを語り、そこから二章で(切断),三章で(衝突)の視点からサドの思想を紐解く。個人的に二章が出色。身体切断から始まる世界観の拡がり方が半端ない。2014/06/27
むむむ4yyk
0
とりあえずざっと一周目。 まともに読んだこと無いのにこれだけでっていうのはさすがに無理ぽ2011/11/05
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