出版社内容情報
古墳は古代人の死生観・他界観をもとに造られたという観点から、墳形・遺物・絵画など「かたち」に表れた「こころ」を探究する。古代精神の核心に独自の観点から迫る画期的力作!
内容説明
古墳は古代人の死生観・他界観をもとに造られたという観点から、その墳形・遺物・絵画など「かたち」に表れた「こころ」を探究する。古代的精神の核心に独自の観点から迫る画期的力作。
目次
序章 常世・壷・水
第1章 邪霊との対決―円筒埴輪の線刻絵画
第2章 他界の王宮
第3章 家形の宇宙
第4章 他界へ翔る船
第5章 古墳壁画の世界
終章 古墳のシンボリズム
著者等紹介
辰巳和弘[タツミカズヒロ]
1946年生。1971年同志社大学大学院文学研究科修士課程修了。日本古代史・考古学専攻。同志社大学歴史資料館助教授
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感想・レビュー
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ホンドテン
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図書館で。辰巳氏の本はこれで三冊目、基本的には論点の筋は前著と同一で同工異曲な感…というか基本は論文集。とはいえ、示される事例はいずれも興味深い、発行が2002年ということもあるがはじめの飛鳥の庭園遺跡は個人的に懐かしい。墓室の竪穴から横穴への変遷過程の間に死後の居館として発明された家形石棺を置き、九州を中心とした事例を引くが、素人はなるほどと納得してしまった。終章の前方後円墳の造形起源については辰巳(1996)でも論じていたので期待していたが、他と比べるとどうも説得力が…。2015/05/31