スギと広葉樹の混交林―蘇る生態系サービス

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スギと広葉樹の混交林―蘇る生態系サービス

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  • サイズ A5判/ページ数 212p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784540211584
  • NDC分類 653.4
  • Cコード C0061

出版社内容情報

戦後の拡大造林によって全国隅々まで広がったスギ人工林は水質浄化や洪水防止、持続的生産といった生態系サービスを著しく損なっている。それでは生態系サービスを向上させる森林とはどのようなものか。東北大学の試験地のスギ林での無間伐区、弱度間伐区、強度間伐区の比較研究によって、通常の林業経営で行われるような弱度間伐ではなく、広葉樹との混交化がすすむような強度間伐でこそ生態系サービスが改善することをメカニズムを含めて示す。あわせてスギ天然林のような本来の生態系を取り戻す植栽や制御、間伐のあり方を提案する。
【目次】
序章 スギの林冠に近づく広葉樹 ――尚武沢試験地の今

Ⅰ部 蘇る生態系サービス
1章 水質の浄化 ――きれいな水が飲める
2章 生産力の向上――林冠に転流する大量の窒素
い
3章 持続する生産力――窒素は巡る
4章 洪水や渇水を防ぐ
5章 クマを山に留める――足ることを知らしめる
Ⅱ部 スギと広葉樹の混交林をつくる――自分の山でやってみる
6章 目標は地域のスギ天然林
7章 天然更新で混交林を目指す――尚武沢間伐強度試験の20年
8章 人工植栽で混交林をつくる
9章 広葉樹の良質材をつくる ――曲がりや太枝を抑制する方法
10章 巨木林を目指す全層間伐――間伐木を利用しながら
11章 制度を練り直す――進歩する科学に依拠して

内容説明

全国一律のスギ人工林造成は、天然林が元々もっていた生態系サービス(水質浄化、持続的な生産力、洪水や渇水防止、クマを留めおく、など)を大きく後退させている。東北大学のスギ人工林試験地での詳細な比較研究により、混交林化によって本来の森林の機能が回復することを実証的に解明。あわせて天然更新と人工植栽による持続可能な混交林づくりの具体的方法を示す。

目次

スギの林冠に近づく広葉樹―尚武沢試験地の今
1部 蘇る生態系サービス(水質の浄化―きれいな水が飲める;生産力の向上―林冠に転流する大量の窒素;持続する生産力―窒素は巡る;洪水や渇水を防ぐ;クマを山に留める―足ることを知らしめる)
2部 スギと広葉樹の混交林をつくる―自分の山でやってみる(目標は地域のスギ天然林;天然更新で混交林を目指す―尚武沢間伐強度試験の20年;人工植栽で混交林をつくる;広葉樹の良質材をつくる―曲がりや太枝を抑制する方法;巨木林を目指す全層間伐―間伐木を利用しながら ほか)

著者等紹介

清和研二[セイワケンジ]
1954年月山の麓で生まれる。北海道大学農学部卒業後、北海道林業試験場研究職員、東北大学教授を経て、名誉教授。針葉樹人工林の密度管理の研究に始まり、広葉樹の繁殖戦略、天然林の種多様性創出メカニズム、スギ人工林の混交林化などを研究。自然に倣う林業・林産業や生活の仕方を模索している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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yoneyama

6
戦後の国策で杉一色の森になってしまったが、広葉樹との混交林がいかに生産性が高いかを東北大の演習林で20年かけて実証してきた研究の記録。びっしりの杉植林と混交林の土壌の窒素循環、細根水質の分析など、全国の若い林業研究者たちとの具体的で地道な研究実態を盛り込んで、確かな目線と筆力ある、面白い読み物になっている。自生山の杉天然林の形にしていけばよいとのこと。著者は1954年月山山麓出身で北大林学科、ずっと略奪林業に疑問を持っていたと。2022年刊2025/06/16

gotomegu

3
風谷安宅さんおススメ本。20年の試験を足がかりにした森づくりの話。無間伐、通常の間伐、強間伐を、同じ条件で比較できる森で実施した。結果、強間伐で光を多く入れた森では、自然更新で広葉樹などが生えてきた。皆伐のあとに植林する手間もコストもない現在、どうやって多様性のある、でも経済林としても活用できる森にしていくかが課題である。動植物の多様性も復活させられる。飛騨で見た広めの列状間伐と同様に、参考になる先行事例だ。2026/03/05

はせがーとも

0
多様な樹種により空間・時期においてバランス良く資源を生産・活用することができ、水質など生態系サービスが改善される2025/07/21

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