出版社内容情報
;0600;03;稲の品種育成や種子生産はどんなふうに行なわれている? 種子法廃止でどうなる? 日本の食料の根本となる種子の未来を問う。;20171201
目次
1 歴史からみる種子と品種(種子の文明史的意味;日本農業にとって品種とは―農民育種と試験場育種が織りなす多様性)
2 種子法廃止でどうなる?(Q&A早わかり種子法って何?廃止でどうなる?;稲の種子はどのようにして生産されているのか―茨城県の育種・種子生産の現場から ほか)
3 世界の動きと規制改革=種子法廃止―アグロバイオ企業の支配と民衆の抵抗(種子法廃止はアグロバイオ企業による農と食の支配に道を開く;世界に広がる種子の独占とそれに抗する動き ほか)
4 種子を守るために私たちがいまからできること(下町の米屋から種子法廃止をみると;食といのちの源=種子を守るために、私たち母親ができること―公的種子を守る北海道の動きに続け ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へへろ~本舗
3
巨大企業による種子独占。F1のためその世代一代きりしか育てられない為に毎年種を購入しなければなくなる。しかも民間委託となると安価で購入できていた種籾などは値上がりし物価も上昇するということが考えられる。自家採集が感じられると伝統野菜の問題も出てくる。北海道では個別に法律を制定し種子を守ろうとしている。ただ、韓国による苺泥棒の話は出ていなかったので種苗法によってそのあたりがどう防止できるのかをしりたかった。2020/06/24
じんじー
1
2017年4月に「主要農作物種子法を廃止する法律案」が日本の国会で可決された。本書では種子の概念や日本農業における品種の歴史、種子生産現場の様子が説明され、日本での種子法廃止の経緯、懸念される影響、海外での種子規制に関する動きがレポートされている。 種子法廃止について、自分がチェックするテレビや新聞の範囲では取り上げられていなかった気がして、題名が気になって本書を読み始めた。読後、今後身近な食の消費シーンに変化が起こった場合、背景に種子法廃止があるという事態が起きかねないと想像した。2018/04/03