内容説明
「いろいろ大変だが、何よりつらいのは孫が戻って来ないこと」と、被災地、南相馬に生きる人たちはいいます。家族のつながり、地域のつながりがとぎれてしまいました。病院のベッド、看護師さん、ヘルパーさんの数も足りません。人々はこれからどうやって、「いのちのバトン」を渡していけばよいのか―。そこで、地域の砦、市立総合病院のドクター「ねもっち」たちは、まちに飛び出すことにしました。地域全体を大きな病院に見立て、それぞれ、お家がベッド、ナースコールは携帯電話やご近所さん、というふうに。ITも活躍します。いろんなアイデアを持ちより、地域の人をまき込んで、いのちを大切につなぐ「まちづくり」を始めています。
著者等紹介
國森康弘[クニモリヤスヒロ]
写真家、ジャーナリスト。1974年生まれ。京都大学経済学研究科修士課程修了、神戸新聞記者を経てイラク戦争を機に独立。イラク、ソマリア、スーダン、ウガンダ、ブルキナファソ、カンボジアなどの紛争地や経済貧困地域を回り、国内では、戦争体験者や野宿労働者、東日本大震災被災者の取材を重ねてきた。「あたたかで幸せな生死を伝えること」「いのちの有限性と継承性」をテーマに、近年では看取り、在宅医療、地域包括ケアの撮影に力を入れ、滋賀・永源寺地域の花戸貴司医師らに同行取材している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kinupon
24
シリーズ8巻目です。南相馬のドクターたちの話です。どのドクターの顔を見ても素敵ですね。地域で生きてるという感じがします。2014/06/12
ヒラP@ehon.gohon
12
日ごろ長時間待たされたあげくに、パソコンの画面ばかりみて自分をあまり診てくれない医者が多いと感じている私に、本当の医者魂を見せつけられたようで、とても気持ちの良い写真絵本です。 東日本大震災のあと、居ても立っても居られないで被災地に飛び出しがお医者さんたち。 人のために何ができるかを何より大切にしてくれる人たちがいることを大変うれしく思いました。 そして、人のために何ができるかを子どもたちと一緒に考えたいと思います。2018/01/02
遠い日
11
「いのちつぐ「みとりびと」」シリーズ8。3.11後の南相馬。市立総合病院の医師たちの奮闘ぶりにただただ頭が下がります。医療は、福祉も町おこしも、みんな繋がって初めて円滑に機能するのだなぁと思います。人と繋がって、生きるはりを得たり、町を元気付ける活動で自分らしい活躍ができたり、そういうことで人間は変わることができるのだなぁと感じます。2021/03/10
pocco@灯れ松明の火
11
人が生きるとは?>仮設住宅の生活は予想外。安心ある生活にするには、人と人の繋がり。わかってる答えだけど、つながるって難しい。でも、なんとか色んな関わりをもって支えあう姿。 2014/07/21
いが栗坊主
4
写真絵本、図書館で子供といっしょに読了。南相馬市の在宅診療科のドクター達のがんばり、現状をわかりやすく語ってる。ピアノののざらし写真に切なさが染み入る。まだまだ、たいへんな毎日をみんな生きてる。がんばれ!ねもっち!2014/06/28
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