内容説明
20年でも平気で土の中で生きているネコブカビの休眠胞子。アブラナ科野菜の根が近付くと目を覚まして!?ひょいと感染、こぶづくりに励む。ところがなぜか、休眠胞子がいても発病しない土もある…「発病抑止土壌」の不思議から見えてきた根こぶ病と土づくりのかかわり、上手な病気との別れ方。転炉スラグを使って農薬無用、連作OKの新しい根こぶ病防除の発想と実際。
目次
序 検証!根こぶ土壌の栽培管理(土壌pHが高いのに発病する畑;中途半端な酸度矯正、でも… ほか)
2 根こぶ病とは(古くて新しい大物土壌病害;小さくてもすごい奴―ネコブカビの生い立ち、性格 ほか)
2 発病する土、しない土―根こぶ病を土から見ると(発病しない土のふしぎ;発病のカギは休眠胞子密度 ほか)
3 「土づくり」が発病を誘う―根こぶ病から見えてくるもの(土壌病害は地力低下が原因か?;土は、地力と「土力」に分けて考える ほか)
4 こうして防ぐ根こぶ病―菌を叩くより、土を変える(いそがばまわれ―殺菌剤だけには頼れない;ひと味ちがう酸性改良―根こぶがでない土にする ほか)
著者等紹介
後藤逸男[ゴトウイツオ]
昭和25年愛知県生まれ。東京農業大学大学院を修了後、同大学助手、講師、助教授を経て、平成7年より同大学教授(応用生物科学部)。農学博士。農家のための土と肥料の研究会「全国土の会」会長
村上圭一[ムラカミケイイチ]
昭和47年京都府生まれ。東京農業大学大学院を修了後、三重県入庁、農林水産部、中央農業改良普及センターを経て、現在、三重県科学技術振興センター農業研究部研究員。博士(農芸化学)。根こぶ病の研究により、平成18年度「日本土壌肥料学雑誌論文賞」(後藤逸男らとの共著)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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