出版社内容情報
家族の気持ちを盛った質実・華麗・豪華な年越し・正月料理108膳を全国から紹介。シリーズ完結編。
内容説明
全国三五〇余地点でお年寄りに聞いた元祖ふるさとの料理、わが家の味。今こそ食べたい、つくりたい、本当の郷土料理と食事の世界がここにある。毎日の献立のヒントに/客人をふるさとの味でもてなすために/地元の素材を活かした学校給食や新しい名産品の開発に/学校での調べ学習に/日本人の食の第一次資料としても貴重。
目次
北海道・東北の正月料理(鯨汁で年を越し、新旧二回の正月を祝う(羽幌町)
雑煮も煮しめも各家ごとに郷里の味(旭川市) ほか)
関東・甲信越の正月料理(神仏への感謝のもち、白い飯(波崎町)
晴れて米の飯が食べられる正月(西那須野町) ほか)
北陸・東海・近畿の正月料理(男たちが帰郷して味わう味噌雑煮(平村)
ごちそうをめいっぱいはりこむ、ざいごの正月(富山市) ほか)
中国・四国の正月料理(小豆雑煮で祝うお正月(東郷町)
盛りだくさんのおせちに里芋入り雑煮(境港市) ほか)
九州・沖縄の正月料理(正月四日間は博多雑煮の祝い膳(福岡市博多区中洲)
二俵の年取りもちを搗いて迎える正月(筑穂町) ほか)
著者等紹介
奥村彪生[オクムラアヤオ]
1937年和歌山県生まれ。伝承料理研究家。奈良女子大学非常勤講師、国立民族学博物館共同研究員。著書多数
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感想・レビュー
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ワタナベ読書愛
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日本全国、文字通り津々浦々の昭和初期の庶民の正月料理を取材して再現した写真とともに解説。地域による差異はあるが、おおよそが同じようなものを「ご馳走」として、似たような風習(五穀豊穣、大漁祈願など)を願って年越し、正月、七草粥、鏡開きなどの行事を行う様子が、ジジババの方言を交えてリアルに疑似体験。自分の地域のものと、よその地域を比べても、大して違わないのが面白い。全国的に、白い米や餅、海産物などがご馳走だった。今はご馳走の内容もずいぶん変わった。重箱に入れるのは意外と少数派。殆どがお皿に盛り付け。なんと!2020/12/27