内容説明
本白書は、FAOが毎年発表する世界の食料農業に関する報告書“The State of Food and Agriculture 2002”を翻訳したものである。世界食料農業白書2002年の第1部世界の概観では、農業の現況として栄養不足、農業生産、食料緊急事態、食糧援助、農産物価格、水産物及び林産物等の動向が図示して説明され、また、世界の経済環境として世界貿易機関第4回農業閣僚会議の意味が説かれる。第2部地域別概観では、世界各地域ごとの農業の一般動向等が示されるほか、サハラ以南アフリカでは女性農民、ツェツェバエ・トリパノソーマ症、アジア・太平洋では中国のWTO加盟、ラテンアメリカ・カリブ海では農業貿易、近東・北アフリカでは気候変動と干ばつ、中東欧・CISでは農業改革の状況が示される。第3部では、最近環境面から重要視されている生物多様性の保全や地球規模の気候変動の緩和といった地球規模の公共財が取り上げられている。
目次
第1部 世界の概観(最近の農業情勢―事実と図示;世界経済と農業)
第2部 地域別概観(アフリカ;アジア・太平洋;ラテンアメリカ・カリブ海 ほか)
第3部 地球サミット10年後の農業と地球規模の公共財(地球規模の公共財供給における農業と土地の役割;土地利用の転換による炭素隔離の収穫:農村の貧困の打開策となるか)