内容説明
住宅地の中、繁華街の路地、ビル群の裏…そこには味わい深い東京の別の顔がある。名階段126、その先に広がる意外な都市風景。
目次
プロローグ 東京の階段を歩く
第1章 美しい階段(階段がもつさまざまな「美しさ」;駿河台男坂・女坂 ほか)
第2章 歩いて楽しい階段(歩くことで気づく階段の魅力;実盛坂 ほか)
第3章 歴史を感じさせる階段(江戸から東京へ都市形成の歴史を階段に見る;増上寺本道前の大階段 ほか)
第4章 なくなった階段・変貌した階段(消えていく街の記憶;大塚5丁目・空地の間を上る階段 ほか)
第5章 階段四季折々(それぞれの階段がもつ「美しい瞬間」;桜の階段 ほか)
第6章 東京の地形と階段(東京都心周辺の地形と階段;階段の移り変わり ほか)
エピローグ 東京の階段歩きは終わらない
著者等紹介
松本泰生[マツモトヤスオ]
1966年静岡県生まれ。91年早稲田大学理工学部建築学科卒業。同大学博士課程、助手を経て、現在、同大学客員講師。在学中から東京都心部の斜面地の景観にかんするフィールドワークを行い、その一環として都心部の階段を訪ね歩く。階段をめぐり続けてすでに12年。都市の階段研究における第一人者である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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コットン
81
オズさんのおすすめ本。全ページ階段だらけ、東京の階段の多さにビックリ。中でも『プリンツヒェン・ガルテンの洋館わきの階段』の洋館で結婚式の時には階段手摺に白いレース飾りが付けられるので見てみたい。『セツ・モ―ドセミナ―わきの階段』は画になりそうだし、『東五反田の中央だけ階段』も面白そう。『夕やけだんだん』で横目で猫をみながらの夕日散歩も良さそう~♪2016/05/05
マリリン
45
外出時や仕事の帰りなど、時間が許す限りどことはなく歩きたくなる。山手線内が多かったが坂や階段に遭遇すると思わぬ角度から風景を楽しめ、まさに異空間。 歩いて楽しい美しいや階段や、歴史を感じさせる階段。なくなったり変貌した階段・四季折々の階段・東京の地形と階段等読み進めるほどに階段の魅力に取り憑かれる。僅か3段の階段もじっくり見ると趣がある。田端の階段は何度も通ったな。目黒駅西口の階段は仕事の帰りに別な道を通ってみたくなり迷い込んだ思い出が。目に留まったのは麻布台雁木坂・愛宕神社の男坂女性・湯島天神の女坂。2025/01/29
ケロコ
30
【図書館】これ、面白い。図書館でふと目に留まって借りてきた。美しし階段、歩いて楽しい階段、なくなった階段、変貌した階段、階段四季折々、東京の地形と階段の章に別れていて、それぞれに疲労感、景観、スリル、立地の評価が5段階で記されている。わざわざ行ってみようと思う訳ではないけど『ここは知ってる!歩いたことある!』などと思いながら読むのは楽しかった。地域の暮らしに密着した階段。不便も多いだろうけど、その土地ならではの風景を垣間見れてほっこりした金曜日の夜なのであった。2018/05/18
夜の女王
27
段差は散歩の醍醐味!レトロな階段に出会うとその日のテンションが違う。てことで、ゲットしたこの一冊。さすが、松本氏。昔の写真まで出てて、その頃に行きたかったと悔しい思いがこみ上げる。が、消滅したものを除けば、未踏の階段は30ちょっと。まぁ、頑張って歩いてるのではないだろうか(笑)。あとは目指せ!完全制覇。東京の町は変貌が激しいので早く行かないと、味わいが変わってしまう。2020/05/24
くるぶしふくらはぎ
23
意外と山坂が多いのはもう周知の都心ですが、こうして階段ばかりを集めてみると、あらためて、土地の起伏に気づかされます。いい風情です。尾道、長崎など坂道の美しい処は多いですが、東京だって負けてないなあと思います。(ごく特殊な特技を持ってる人は除きますが)歩かなければ通れない階段に、出かけてみよう。2015/04/26