内容説明
大いなる太古の日本の原風景を探究する。私たちの遠い先祖たちはどこから来てこの列島に住みつき、どのようにして独自の文化を育んだのか。そしていかにして“日本”は建国されたのであろうか?―この日本人と日本文化、そして日本国の起源を探究する。
目次
プロローグ 鍵を握る縄文人の精神風土
第1章 人類の起源とモンゴロイドの旅
第2章 日本の原風景―日本人とは誰のことか
第3章 「日本人の起源」をめぐる諸説の展開
第4章 縄文と弥生の文化攻防
第5章 国家成立への助走―騎馬民族論争と邪馬台国論争
第6章 原日本人がわかる遺跡・遺物小事典
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アンゴ
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★★★★☆執筆当時の学術的研究を多方面から見た考察。形質人類学、文化人類学、考古学、文献史学、言語学と多方面の視点を紹介。異端視される意見に対しても両論併記と歴史的経緯を上げ決めつけることがないように、あくまで科学的考察姿勢を保持する。残念なのは出版が1997年と少し古いため、その後の新しい情報は反映されない。しかし、大筋は外れず、全体の知識を網羅整理するのに良い。日本人が近代から現在までどのようにルーツを考えてきたか近代史学史としても良い参考書。縄文から弥生への断絶はやはり伝染病の影響ではないか。2021/01/23