内容説明
人は死ぬと「土に帰る」と表現されるが、実は「水になって地上をめぐる」と考えたほうが正しい。水には人類誕生のときからの、すべての生命体の霊が潜んでいると考えてもいいのではなかろうか。本書は、各地の水にまつわる恐怖体験や、霊障の手記をまとめたものである。
目次
第1章 浮かばれない霊の祟り
第2章 自殺した怨霊の呪い
第3章 肉親の絆が霊を呼ぶ
第4章 浮遊霊のさまよう場所
第5章 因縁の恐ろしい出来事
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
128
本の書名は「呪われた湖の怖い話」ですが、実際は海もあれば純粋に水に関する話もあるという全28編の怪異譚集ですね。この種の本を読んでいて感じるのは、やはりさっぱり意味不明な物よりは朧気ながらでも死者の遺志が理解できる話の方がいいなあと思いますね。でも偶々通りかかっただけの人に恨みをぶつけたり先祖の悪行が原因で直接関係のない子孫が祟られたりする話は堪らなく理不尽だなと思いますがね。暴走族に怨みを抱いて自殺した女の霊が、首吊りの木に近寄るバイクの若者達を誰も彼も見境なく交通事故の形で殺す話が恐ろしかったですね。2020/03/17