出版社内容情報
英サッチャー改革がもたらした”格差”と”不平等”。
貧困から抜け出せない”固定化される弱者”の苦悩を、英ガーディアン紙の辣腕女性記者が綴った衝撃のルポ。
内容説明
英サッチャー改革がもたらした“格差”と“不平等”貧困から抜け出せない“固定化される弱者”の苦悩。
目次
事のはじまり
ホーム
職探し
買い物
初仕事―運搬係
職探し―その二
給食のおばさん―いつも笑顔を絶やさずに
託児所
クラパムパーク団地のお隣さんたち
飛び込み電話セールス
早朝清掃
ケーキ製造所
老人ホーム
これしか道はないのか
あのころと、いま
著者等紹介
トインビー,ポリー[トインビー,ポリー][Toynbee,Polly]
英『ガーディアン』紙のコラムニスト。ラジオ、テレビなどにも出演。かつて英BBC放送で社会問題担当部門の部長を務めた。英国プレス賞、年間優秀コラムニスト賞などを受賞
椋田直子[ムクタナオコ]
翻訳家。東京大学文学部大学院修了
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ごへいもち
6
面白かった2008/10/26
takao
2
ふむ2022/08/29
Q
0
日本人が描くルポとは違う。 育ちの良いお嬢様が期間限定でつまみ食い的に下層階級の暮らしをしてみました。という感じの作品。(私も生きる金に困ったことがないので言う資格があるか分からないが、)「舐めるな」と言いたくなる。横田氏あたりの爪の垢を煎じて飲ませたい。2020/02/26
akemitsu
0
アメリカの低賃金労働の現場の体験手記『ニッケル&ダイムド』に触発された、イギリス人ジャーナリストによる同様の体験手記。米国と違うのが、ひどい環境なれど社会保障があり、車で寝るということまでしないですみそうなこと、著者がロンドン市内の派遣エージェンシーなども利用していることもあり、一つ一つの仕事期間が短く多岐に渡ること。貯金からの借金を多少組み込んで生活していたので悲壮感は米国版の方が大きいのだが、イギリスの階層分化を検討する章では何年も前の著作なのに今、書かれたのではと思うくらいリアルタイムなことにショッ2017/01/31
おたきたお
0
「最低賃金で生活が可能か?」という挑戦の体験記。雨漏りのする老朽化した自宅に帰るのが億劫になる経験は、した者にしかわからないし、面談で往復する地下鉄の運賃が時給2時間分というのは切実だ。低賃金職種は職業訓練という考え方が全くない。新メンバの加入で既存メンバのタスクが増え、ギスギスする人間関係。問題の根本が解決されぬまま現場で解決しろという経営者や正社員。「なぜよい条件の転職をしないのか?」といった外部の声は空論であることがよくわかる。50代の著者の挑戦は、職種が絞られることから考えても凄いと思う。2006/03/14