出版社内容情報
年間6000人以上が安楽死で亡くなるオランダ。安楽死はいかに「よき生」につながりうるか。豊富な事例に基づいて紹介する。
内容説明
安楽死は死にたい人が選ぶもの?年間6000人以上が安楽死で亡くなるオランダの人々の生きかた、そして最期の迎えかた。
目次
第1章 生きるための安楽死
第2章 オランダの安楽死制度―京都「ALS患者嘱託殺人事件」から見る
第3章 安楽死の倫理と「安楽死法」
第4章 安楽死の国際比較
第5章 安楽死エキスパティーズセンターと臓器提供
第6章 若い人たちの安楽死
第7章 後期認知症患者の安楽死
第8章 死の脱医療化と自律志向
著者等紹介
シャボットあかね[シャボットアカネ]
1947年東京生まれ。父アメリカ人、母日本人。国籍オランダ。ワシントン大学およびピュージェットサウンド大学で修士号取得後、東京教育大学大学院で日本文学研究。1974年からオランダ在住。現在通訳、コーディネート、執筆業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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紫の煙
9
オランダ人になった著者の、オランダの安楽死の実情。ALSの患者が、安楽死を求めるのは理解できる。残りの人生を生きるために、安楽死の確約を得ることも理解できる。精神疾患や、生きづらさを抱えた若者にも、安楽死を認めようとは驚いた。自殺幇助との線引きも難しいし、日本では議論にもならないのではないか。2023/02/28
Go Extreme
1
生きるための安楽死:2つのプロセス オランダの安楽死制度:安楽死の種類 医療処置 日本とオランダの違い 安楽死の倫理と安楽死法:1960年代分かれ目 キリスト教との関係 透明性と検証可能性の追求 安楽死の国際比較:医療の問題か・人権の問題か い慮措置の差し控え・中止→尊厳死 判例か立法か 安楽死エキスパティーズセンターと臓器提供:セカンドチャンスの場 若い人たちの安楽死:自殺と安楽死の狭間 死を語る若者たち 後期認知症患者の安楽死:意志宣言書の威力 ジレンマ・リスト 死の脱医療化と自律志向:複合老年症候群2021/07/06
みみこ
0
図書館2025/02/03
葉
0
『いつでも』『好きなタイミングで』『苦しむことなく』死ねるとしたら、生きる苦しみから解放される。と。 誰か(医師)に頼ろうとするから法律やら倫理やらの問題が出てくるのですね。自死薬のようなものが簡単に手に入るのなら、悲惨な自殺や望まないかたちで最後を迎えるひとを減らせるはず。 納得です。良書。 以下メモ:ペガソス、CLW、X剤、オランダ<スイス、2023/09/17