出版社内容情報
地球上で人類だけが、大きな脳をもつようになったのはなぜか。脳のエネルギー代謝における「糖」に着目し、その進化の謎に迫る。
内容説明
なぜヒトの脳は大きくなったのか、そのヒントは「糖」にある。人間の遺伝子はチンパンジーと大きな違いはなく、99%は同じなのです。しかし、他の動物に比べ、並はずれて大きい脳を持っています。200万年前、立ちあがったサル同様の人類に、脳の拡大が始まりました。一体、このとき何が起こったのでしょうか。本書では、ブドウ糖に焦点を当てて、人類進化の謎に挑みます。
目次
第1章 地球誕生史と生命の起源
第2章 人類の歩み
第3章 大脳化の謎
第4章 脳を拡大させたもの
第5章 動物に大脳化が起こらない訳
第6章 プロメテウスの贈り物
第7章 連鎖的急進化の遺伝発現
第8章 遅い成長と長寿
第9章 人類のゆくえ
著者等紹介
林俊郎[ハヤシトシロウ]
目白大学社会学部教授。1949年、京都府出身。東京農業大学大学院博士課程修了。農学博士。専門は、応用微生物学、特にルーメン細菌のレンサ球菌の代謝研究。83年、国際的に認知された新菌種の特殊な代謝機構を国際学会で報告、その際に「がんとウイルス」の相関について強い触発を受けた。この研究をベースに、乳児の特殊な胃腸の機構、がんの発生要因に関する研究を進め、啓蒙書などを刊行してきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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