離れた家―山沢晴雄傑作集

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  • サイズ A5判/ページ数 424p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784535584853
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

「本格の鬼」山沢晴雄の傑作、初の単行本化!凝りに凝った謎解き短篇から、メタミステリ、幻想奇譚まで、選び抜いた名品を一挙収録。

著者等紹介

山沢晴雄[ヤマザワハルオ]
1924(大正13)年、大阪市生まれ。本姓・山澤。大阪府立北野第二中学(旧制)卒。1951(昭和26)年「砧最初の事件」「仮面」(『別冊宝石』)でデビュー。「仮面」が懸賞コンクールに佳作入選。1953(昭和28)年、『宝石』の懸賞小説では、「銀知恵の輪」が第一席となっている。大阪市職員として定年まで勤めるかたわら、アンソロジー等を中心に短中編を発表し続ける。『離れた家』が初の単著となる

日下三蔵[クサカサンゾウ]
1968(昭和43)年、横浜生まれ。専修大学文学部卒。出版社勤務を経て、現在、フリー編集者、アンソロジストとして活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

シガー&シュガー

17
論理の使徒と解説で評価される山沢晴雄。生涯アマチュアを通しただけあってトリックへの思う存分なこだわりが感じられる…というと人物描写にやや面白味が欠けるかなと想像してしまい、その点はまあだいたい合ってた。が、そんな中でも恋愛要素がちょっと艶めかしい「扉」や、作者の将棋好きが顔をのぞかせてしまう数編などがあったりして、とても輝いて見えた。こんな面白い話も書けるのに…とトリックに凝りすぎた点を残念に思うのだけど、そのあたり作者が自由に塩梅出来てこその論理の使徒なのかも。いつかトリック部分を集中的に再読したい。2017/12/03

紅はこべ

12
読者を選ぶ作家。鮎川哲也や新本格派が好きな人にはお勧めだ。トリック一辺倒というわけでもない。罪を犯すに至る人間の心の闇を描いているようにも感じた。この作家、大阪の方なのね。作風にあまり関西っぽさは感じなかった。2014/05/19

はまちゃん

7
本格の鬼と呼ばれている山沢晴雄氏の作品集。1951年から1963年までに書かれた作品ということで、古めかしさは否めないが、トリックやアリバイ崩しは十分に楽しめる。しかし解説にもあるように難解という評判通りで、読書力の低い自分には理解するのが難しい作品が多かった(ちゃんと何回も読み込めばもう少し理解できるような気がするが)。特に表題作の「離れた家」の謎解きは途中で理解を諦めてしまったからなぁ。またいつかチャレンジする日が来ることを祈ろう!2024/07/16

キートン

4
これぞ本格といえる作品が多いのも事実だけど、文章が非常に固いように感じ、結構読む人間を選ぶ作品ではあるような。 ただ、専業作家としてではなく、あくまでも余技作家という立ち位置で、自分自身の納得いく作品を作り続けたというところには、敬意を表したい気持ち。 2017/08/24

koo

3
 名のみ聞く作家山沢晴雄の作品集初読みでした。本格の鬼と言われるだけはありますがとにかく読みにくさがすごいです。文章は分かりにくくはないんですけど内容が頭に入ってこない感じで読み手の問題かもしれませんが職業作家じゃなかったのも納得でした。ただ表題作の「離れた家」は鮎川哲也ファン向けのアリバイトリックものですが「善意の第三者」を組み込んだ所だけは不満ですがこんなことよく思いつくなぁと感心しました(笑)。今年長編が出たみたいですが読むかどうか悩みますね、読みにくさは変わらなそうですし。2022/03/28

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