出版社内容情報
現代の地球規模の緊急事態という文脈から、カウンセリングや心理療法に対する従来の考え方の妥当性を問い直す、希有な一冊。
【目次】
第1部 基盤
第1章 Rogersを真摯に受け止める
哲学
もう一つの啓発思想――新しい知的伝統
生きている世界――存在することと成長すること
より大きく,創造的な形成傾向
有機体哲学
治療的関係,あるいは治療的かかわり
直観(感)――前提条件や資質,そして学問の次なるフロンティア
よき生き方
結論
第2章 ものの心
はじめに
五つの心を持つ動物たち
太古の心
魔術的な心
神話的な心
精神的-合理的な心
統合的な心
要約
結びに代えて――心と脳
第3章 私たちというのは
存在の基盤
私,私たち,あなた,彼ら,そして,それ
主体としての自己――私と私たち
有機的なプロセス――私たち
生きている宇宙――それ(it)/私たち(us)/私たち(we)/私(I)
つながり――間にあるもの
道を見つける――私たち全員
第4章 パーソンセンタードの心理学とセラピー,エコ心理学,そしてエコセラピー
はじめに
パーソンセンタードの心理学の有機的・生態学的側面
パーソンセンタードセラピー――エコセラピーとしてのアプローチ
結論
第2部 条件
第5章 私たちは他者なしには想像できない――治療的かかわりにおける接触と差異
はじめに
相互依存,間主観性,想像という行為
有機体心理学
接触/出会い,かかわり,そして想像すること
第6章 自然喪失への慟哭――不一致と疎外(Len Gillman)
はじめに
自然
気候変動
種の減少と絶滅
森林の消失
海洋のプラスチック汚染
外来有害生物種
拡大する人工的環境
生態系の壊滅的崩壊
疎外と不一致
進化論に立ち返る
第7章 不安でいながら一致していること,そして一致しながら不安であること
宇宙の中にいること
存在への対処
破滅への対処
有機体が抱える不安
「自己が真にあるがままの自己であること」
エコセントリックな一致
結論
第8章 希望のプロセスとして失望を受容すること
希望と失望――個人的,社会的,理論的な課題
希