出版社内容情報
ちゃんとしてなきゃダメ、やればできる…そんな子育てのノロイを、発達障害の子どもに関わる心理学者が優しく楽しくほぐします。
内容説明
「よい親は三食手づくりすべきである」「よい親は子どもの生活リズムを整える」「よい親は子どもの学びをやめさせない」「よい親は子どもにゲームをさせすぎない」これらは、なかば常識化していますが、そーーーーんなことは全然ありません!親子に必要なのは脱力感と安心感、そして楽しさだ!!子育て中の発達心理学者が贈る「子育て、かくあるべし」のほどきかた。
目次
あなたの子育て、ノロわれてます!?
“ちゃんと”のノロイ
「やればできる」のノロイ
「カダイ」のノロイ
祈ること、“にもかかわらず”笑うこと
「コトバ」のノロイ
感染の不安?不安の感染?
不安のジェットコースターのなかで
「まぁ、よしとしましょう」で怒りとつきあう
「休みに価値なし」のノロイ
ノロイはどこからやってくる?
子育てのノロイをほどく
いまどんな気持ち?
著者等紹介
赤木和重[アカギカズシゲ]
1975年生まれ。神戸大学大学院人間発達環境学研究科准教授。博士(学術)。専門は発達心理学、インクルーシブ教育。保育・学校現場に入り、子どもや教師の姿に感動し、それを理論化する仕事をしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
香菜子(かなこ・Kanako)
20
子育てのノロイをほぐしましょう 発達障害の子どもに学ぶ。赤木和重先生の著書。発達障害の子どもを特別視せずに発達障害の子どもと普通に接する。発達障害の子どもと接することに身構えない。子育てのノロイから解放されて子育てのノロイを気にしないことが子育ての成功につながるし子供の幸せにもつながる。子供を育てている保護者が学校関係者にとって役に立つ内容が満載の良書。赤木和重先生のような方が学校関係者の中に増えてくれば救われる子供はきっと多い。2022/08/15
Yuko
5
<親子に必要なのは脱力感と安心感、そして楽しさだ!発達障害のある子どもに関わる心理学者が、「子育て、かくあるべし」というノロイをほぐし、安楽さの子育てとはどんなものかを探る。『Web日本評論』連載を基に書籍化。 > 2021年 子どものためと言いながら、自分のことだけで精一杯、自分の行為を正当化していためっちゃヤバイい母親だったなぁ・・ あのころノロイがほぐれていたら・・ 今子育て真っただ中の方に届きますように 2022/03/09
鳩羽
4
世間に重く鎮座していて、いつの間にか刷り込まれている子育ての「かくあるべし」を「ノロイ」ではないかと問題提起し、子育ての環境に安心感と楽しさをもたらそうとする一冊。やればできるとか、「ちゃんと」しないといけないというのは思いがちだけど、漠然としているし、実は評価がしにくく、親の感情に左右されるものなのかもしれないと思った。急がば回れじゃないけど、子育てに最短距離とか効率というものはないんだろう。発達障害というより、普通に全体的に向けた子育ての本。2022/06/03
みそ
1
本書で書かれているノロイは「子育て」だけでなく、この社会で生きていくこと全般に関わるもの。根っこの深いこのノロイ、ちゃんとしなきゃ、頑張らなきゃ…私もよく苦しくなる。できなくても、ただ楽しく生きてくれていたら、と子どもたちには思えるのに、自分に対しては思えない。だらだらしよう、まずは。ちゃんとしていることを子どもに求める親御さん、ちゃんと育てることを親に求める社会、どちらもよく出会う。できないことを嘆いてできるように訓練するという方向は、家庭にもちこまれると苦しくなる。「安心」「楽しい」を支えていきたい。2022/07/26
Ajiro Ryosuke
1
めちゃくちゃ良かった!!僕自身、完全に「ノロイ」にかかってました。 「できることが良い」というノロイ ・計算、英会話などなんでも出来るほうがいい ・できないこと良くない ・できる・できないで判断してしまう その他のノロイも全てが悪いというわけではなく、過剰になっていることが、危険で人を苦しめてしまうことがある。 多くの親が、子育てで苦しんでいる大きな原因がこのノロイにある。 子育てには正しい・そうすべきという根拠があいまいな常識的規範が蔓延しています。 ノロイを知ってほぐしましょう!2021/03/06