出版社内容情報
朝鮮近代文学の祖と言われるも、解放後「親日」と糾弾され消息不明となった李光洙。日本統治下の人々と社会をつぶさに描き、旧世界への危機感を喚起した傑作、ついに文庫化! 〔ムジョン〕は「無情」の韓国語読み
内容説明
日本への留学を果たし、前途有望な英語教師・李亨植。裕福な両班の娘・金善馨の個人教授を頼まれ、初めて年頃の女性に接し浮き立つ彼の前に、幼い頃思いを寄せ合うも消息が途絶え、いまや妓生となった恩師の娘・朴英釆が現れる―。旧弊な社会と新文明の光明の間で揺れる日本統治下の若き男女の姿に祖国啓蒙の意を重ねて綴られた韓国文学初の近代長編小説にしてハングルで書かれた初めての知識人小説。
著者等紹介
李光洙[イーグァンス]
1892‐1950? 号・春園。平安北道定州の貧家に生まれ、11歳で孤児になる。宗教団体東学の留学生として来日し、明治学院普通学部在学中に創作を始めた。卒業後故郷で教師となり、早稲田大学に再留学して1917年に『無情』を発表。1919年、2・8独立宣言を起草して上海に亡命し、大韓民国臨時政府樹立に参加するも2年後に帰国。民族の実力養成をめざして修養同友会を結成する一方、多くの長編を発表して文壇の第一人者となった。だが同友会事件で弾圧を受けたあと、「内鮮一体」の支持を表明して朝鮮総督府に協力し、香山光郎と創氏改名して日本語で多くの著作をなした。日本が敗戦し大韓民国が樹立されると反民族行為処罰法により収監されるが不起訴となり、1950年に朝鮮戦争の渦中で北朝鮮に連行されたあとの消息は不明である
波田野節子[ハタノセツコ]
新潟市生まれ。新潟県立大学名誉教授。韓国近現代文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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