出版社内容情報
援助の現場においてイメージと現実はなぜ乖離するのか。援助国・被援助国の視点から要因を考察し、ギャップを超える方法を探る。
内容説明
コロナで現場に行けない!どうする?途上国を訪れることが難しい今だからこそ、想像力を働かせ、固定観念から自由になろう。国際協力の「送り手」と「受け手」が描くイメージのギャップを現場から解明する意欲作。
目次
バナナ売りのおばあさんは何を考えているか―国際協力の相手を想う
第1部 想像される「受け手」―開発/協力の理由はどう作られるか(幻の高原都市開発と5万人移民計画―日本のカンボジア援助事始め;安全「だから」援助するのか、安全の「ため」に援助するのか―アフガニスタンと中村哲医師;発展を方向付けるイメージ―スリランカ、農村ファーストという選択)
第2部 「送り手」の働きかけ―国際協力のイメージを広める/縮める(未知への想像力を育成する―学校教育における国際協力の語られ方;ODAマンとは何者か―外務省のODA広報と想像力;イランで難民支援を呼びかける―模範的な政府、模範的な発信)
第3部 「受け手」と「送り手」の交渉―ゆさぶられる国際協力(住民はコミュニティをどう語るのか―タイの農村開発における住民のイメージ戦略;もし開発協力をしなかったら―タイのNGOによる「負のイメージ」の伝達;「生き物」としての国際協力―中国貴州省にみる世界銀行と開発事業の現地化)
想像力の「原っぱ」を―国際協力の手段を超えたコミュニケーション
著者等紹介
松本悟[マツモトサトル]
1963年生まれ。法政大学国際文化学部教授。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業、シドニー大学地球科学大学院地理学専攻修士課程(研究)修了(MSc)、東京大学大学院新領域創成科学研究科博士課程修了(国際協力学)。学部と修士の間にNHK報道記者や国際協力NGO日本国際ボランティアセンター(JVC)ラオス事務所代表として、修士と博士の間にアドボカシーNGOメコン・ウォッチ代表理事などとして活動。チュラロンコーン大学アジア研究所客員研究員(2018年度)。ジャーナリズム、アクティヴィズム、アカデミズムを自己の中に融合して、複数のNGOの顧問、日本政府の委員など立場を超えた活動と研究を実践中
佐藤仁[サトウジン]
1968年生まれ。東京大学東洋文化研究所教授。東京大学教養学部教養学科(文化人類学)卒業、ハーバード大学公共政策大学院修士課程修了(公共政策)、東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程修了(学術)。プリンストン大学国際・公共政策大学院客員教授などを歴任。第10回日本学士院学術奨励賞受賞。2020年12月より国際開発学会会長を務める。主な著書に『野蛮から生存の開発論―越境する援助のデザイン』(ミネルヴァ書房、2016年、第21回国際開発大来賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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