東映動画史論―経営と創造の底流

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  • サイズ A5判/ページ数 368p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784535559639
  • NDC分類 778.77
  • Cコード C3034

出版社内容情報

親会社をもしのぐ一大IP企業となった東映アニメーション。気鋭の研究者が発掘史料を駆使し、労使と創造を巡る苦闘の歩みに迫る。

内容説明

アニメーションの現場そこは―経営・労働・創造が拮抗する三角形。日本初のカラー長編アニメーションを生み、現在も躍進を続ける東映アニメーション。社内文書や裁判記録等の一次史料を駆使し、人が集い場が醸してきた「文化」に迫る。

目次

1 発足と模索(東映動画発足の背景;初期作品における模索;労働組合の成立)
2 増産と蓄積(劇場用作品;テレビシリーズ制作とその影響;労使関係)
3 開花と破綻(長編製作規模の縮小;テレビシリーズの拡大と制作体制の合理化;輸出と合作の実態;経営危機と人員削減)
4 改革と復興(経営の再建;市場と経営規模の拡大;新人採用の再開へ)
補 東映アニメーションへ(九〇年代以降の作品群;雇用と教育;フィリピン発注の会誌と定着;デジタル技術の開発と導入;株式市場;小括)
終(理論との架橋;普遍性と特殊性;今後の課題)

著者等紹介

木村智哉[キムラトモヤ]
1980年、千葉県に生まれる。2011年、千葉大学大学院社会文化科学研究科修了。博士(文学)。早稲田大学演劇博物館演劇映像学連携研究拠点研究助手、日本学術振興会特別研究員、東京国立近代美術館フィルムセンターBDCプロジェクト客員研究員を経て、現在は玉川大学芸術学部ほかで非常勤講師を勤める。専門はアニメーション史、映像産業史。『東映動画史論―経営と創造の底流』が初の単著となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

元気伊勢子

8
難しい話もあったが、面白かった。東映動画という一アニメ会社の歴史としても俯瞰して見ることができる。2021/11/24

富士さん

4
ついに出た木村先生の東映動画史決定版。最後になる覚悟でというだけあって、すべでの情報が叩き込まれた超力作です。薄っぺらい評論やお手軽な歴史が幅を利かせるアニメ研究の現状は、アニメ研究なんて所詮このくらいでいいと言っているに等しく、本書のようなまっとうな研究がこれからのスタンダートになる必要があると思います。課題は、他のスタジオでこれだけの密度の研究を達成するは難しいことで、どうやって本書を継承して、アニメ産業全体の研究を発展させるのかは厳しいハードルが課せられた気がしますが、やらねばならない課題です。2021/04/12

nyuunyaaa

1
現代日本のマクロ経済課題とも対比でき、労働格差などミクロ視点もあり学術的読み物として面白い。よくここまでまとめたなと感心。昭和アニメ史に興味なくても、最後の章の平成後期→プリキュア、おジャ魔女、セラムン、デジモン、さらにママレードやクレヨン王国、さらに主要社員(ウテナ幾原氏、たまゆらさとじゅん、細田氏などなど大勢)の記述を踏まえて1章から読むと入りやすいかも。本文のとおりサンライズなど他社の論史もあるとさらに探求できるだろうけど、学問として賄うだけのリソースが乏しいこともかかれており日本の課題と思った。2025/03/31

あんすこむたん

1
研究本。ドラマや他の本で知ったことを更に深く知ることが出来る本格的な内容。2021/03/03

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