出版社内容情報
共同住宅(主にマンション)の価格・賃料が新築時以降、築後経過年数に即応してどのように低下していくのか、その変動過程を、取引データをもとに具体的に明示する。そのうえで、価格・賃料の変化に作用する居住者の意識構造について明らかにし、改修工事(リフォーム・リノベーション)を含むメンテナンスの資産価値に与える有効性について、具体的な取引データや意識データをもとに解説する。
目次
共同住宅の経年減価に対する問題意識
第1部 共同住宅の経年減価と居住者意識の関係(共同住宅の賃料・価格の経年減価率の計測;居住者の建築経過年数に対する意識構造)
第2部 リフォーム工事が賃貸用共同住宅の賃料に与える影響分析(居住者のリフォーム後の賃料プレミアムの計測;リフォーム工事別にみる賃料プレミアムと賃料ディスカウントの関係性)
第3部 リフォーム工事が取引価格に与える影響分析(既存マンションのリフォーム工事が取引価格に与える影響;既存マンションの管理費・修繕積立金に対する購入者の意識構造)
第4部 資産価値維持への示唆(維持管理の良否が居住者の家賃支払意識に与える影響;維持管理が賃料に与える影響)
共同住宅における資産価値の維持向上のための視点
著者等紹介
小松広明[コマツヒロアキ]
明海大学不動産学部准教授。博士(経営学)。1994年東京理科大学理工学部土木工学科卒業、1996年名古屋大学大学院工学研究科地圏環境工学専攻博士前期課程修了、同年(株)東海総合研究所(現三菱UFJリサーチ&コンサルティング)入社、調査研究部研究員。2001年財団法人日本不動産研究所入所、本社コンサルタント部主任鑑定役、本社研究部主席研究員等を経て2014年より現職。この間、2012年筑波大学大学院ビジネス科学研究科企業科学専攻博士後期課程修了。不動産鑑定士、技術士(建設部門)。専攻はファイナンス(アセット・プライシング)。令和2年不動産鑑定士試験論文式試験試験委員。主な受賞歴:2010年PPC(Pan Pacific Congress of Real Estate Appraisers,Valuers and Counselors)第25回インドネシアバリ大会(汎太平洋不動産鑑定士・カウンセラー会議)最優秀論文賞受賞、2018年及び2019年日本不動産学会賞論文賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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