出版社内容情報
日本の産業の黎明期、技術者と職工とを繋ぐ橋渡し役として技手は存在した。その役割、誕生の過程から日本近代の秘密を解き明かす。
【著者紹介】
釧路公立大学経済学部教授
内容説明
技手とはなにか。黎明期の労働編成にどんな役割を果たしたのか。100有余年にわたる労働のあり方の解明を通じて、現代の労働問題に架橋する。
目次
課題と対象
前編 実業教育の展開と工業学校(実業教育の構想―アメリカ・ドイツ・日本;実業学校令後の工業学校;職工学校と工手学校の系譜;大正期の工業学校構想―アメリカとドイツ;大正期の工業学校―工業学校の中学校化;商工省と技術者団体の改革案―工業学校と職長問題;実業教育の再構築―職長教育と職分論;技能教育の到達点―学校制度と徒弟制度;実業教育の到達点―技手と工業学校)
後編 工場の組織と技手・工手(海軍造船所―技手と工手;三菱造船所―技手と工師;鉄道工場―部内養成者のキャリアと組織統合;芝浦製作所―技術者処遇と組織設計;逓信省―技術者の内部化と教育の倫理;電気産業―技術者の統合へのプロセス;化学工場―熟練の発見と組織設計;製紙業―資格制度と内部昇進制;技手の時代―技術と技能の間)
著者等紹介
小路行彦[ショウジユキヒコ]
1954年新潟県生まれ。1984年北海道大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得。現在、釧路公立大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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