出版社内容情報
【 因果推論と構造推定を駆使し、環境政策に確かなエビデンスを! 】
気候変動・地球温暖化は、いまや世界共通の大きな政策課題です。
世界各国では、温室効果ガスの削減に向けて、これまでさまざまな環境政策・気候変動対策が実施してきました。
しかし、これまでの政策は、本当に温室効果ガスを減らしたのでしょうか?
その一方で、私たちの生活や企業のビジネス活動に、どのような影響を与えたのでしょうか?
また、より効果的で、より負担の小さい政策はなかったのでしょうか?
あるとすれば、それをどうみつけ、どう設計すればよいのでしょうか?
こうした問いに答えるために重要となるのが、現代の実証経済学で発展してきた「因果推論」と「構造推定」です。
政策の効果を正しく知るには、「もしその政策が行われていなかったとしたら」何が起きていたのかを考え、その「ifの世界」と、「現実に政策が実施された世界」を比較する必要があります。
さらに、企業や消費者の行動メカニズムをモデルに基づいて捉えることで、まだ実施されていない政策の効果を見通し、よりよい制度設計へとつなげることができます。
本書は、「因果推論」と「構造推定」を相互補完的に駆使する「実証ミクロアプローチ」を、環境政策を題材に体系的かつ実践的に解説する一冊です。
実データを用いた豊富な演習と、サポートサイトで詳説するStata/Rコードを通じて、基礎から応用・実装までを丁寧にサポートします。確かなエビデンスと経済モデルに基づいて政策効果を検証し、制度設計へと活かすための必携書です!
【目次】
第Ⅰ部 実証ミクロアプローチで進化する環境経済学
第1章 新しい経済実証と環境経済学
第2章 構造推定と誘導型推定:ヘドニック価格法を例として
第II部 環境政策の効果を科学する実証経済学
第3章 環境規制と戦略的行動を考える
第4章 環境ナッジを考える
第5章 環境規制のイノベーション促進効果を考える
第Ⅲ部 環境政策をデザインする実証経済学
第6章 政策ニーズからエビデンスを考える:気候変動対策としての建築規制 (1)
第7章 政策ニーズから研究デザインを考える:気候変動対策としての建築規制 (2)
第8章 環境政策とEBPM (1):排出権取引の歴史からEBPMの本質を学ぶ
第9章 環境政策とEBPM (2):ベストプラクティスから学ぶ
第Ⅳ部 自然科学×実証経済学で気候変動に挑む
第10章 気候変動の社会的費用を考える (1):これまでのSCC
第11章 気候変動の社会的費用を考える (2):新しいSCCへ
第Ⅴ部 実践編:環境経済学でよく用いられる実証手法をつかむ
1 潜在的アウトカムと回帰分析
2 ランダム化比較実験と操作変数法
3 差の差(DD)デザイン
4 回帰不連続(RD)デザイン
5 標準誤差について
6 支払意思額(WTP)の推定
7 限界削減費用(MAC)の推定



