出版社内容情報
わが国最大の産廃不法投棄事件に見舞われ、
それまでの平穏な日常が一変してしまった瀬
戸内海の豊島。島から産業廃棄物を撤去し、
自然豊かなふるさとを取り戻すためには産廃
事業を許可した県を相手に訴えを起こさざる
を得なかった。
豊島の再生のみちのりは、1975年の不法投棄
の開始から、公害調停が成立した2000年、廃
棄物の完全撤去が実現した2023年までと長き
にわたるが、その労苦は計り知れないものだ
った。
本書は史上最悪の不法投棄事件とも言われた
豊島事件を、住民側の弁護団の一員として支
援してきた著者が明らかにしたものである。
著者が描く住民たちの勇気と行動力は、環境
問題の山積する今日においても一層光り輝い
てみえる。