出版社内容情報
著者は刑事裁判官を長く務め、法科大学院での教育にも携わり、現在は弁護士として、
刑事事件を中心に積極的な活動を続けています。
本書は、著者の判事・弁護士としての実務経験と法科大学院教授としての研究教育成果を踏まえ、
刑事裁判における犯罪の事実認定の要となる重要テーマ
――証拠開示・経験則・供述調書の信用性判断・情況証拠・科学的証拠ほか――について、
近年の変革の歩みをたどり、現在の実務の到達点と、不条理な裁判を防ぐために今なお残る課題を論じます。
刑事裁判に携わる実務家をはじめ、刑事法研究者にもぜひ本書を手に取っていただき、
本書から刑事裁判の指針をくみ取っていただきたいと思います。
内容説明
なぜ、刑事裁判は生きているのか、裁判員制度は何をもたらしたのか。刑事裁判の変革の軌跡をたどり、現在の姿と今後の課題を明らかにする。
目次
事実認定適正化の歴史的鳥瞰図―総論として
証拠開示
経験則
注意則―信用性判断の系譜(1)
供述心理学―信用性判断の系譜(2)
可視化記録媒体の活用―信用性判断の系譜(3)
情況証拠
科学的証拠―DNA型鑑定
類似事実
被告人質問
黙秘権
再審
刑事事実認定の現在地―その明と暗
対談 これからの裁判官に期待するもの
著者等紹介
門野博[カドノヒロシ]
1945年生。1968年京都大学法学部卒業。司法研修所入所(第22期司法修習生)。1970年判事補任官(東京地裁)。その後、東京地裁判事、東京高裁判事、札幌高裁判事(部総括)、函館地家裁所長、札幌地裁所長、名古屋高裁判事(部総括)、東京高裁判事(部総括)等を歴任。2010年定年退官。法政大学大学院法務研究科(法科大学院)教授(~2015年)。現在、弁護士(東京弁護士会)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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