内容説明
司法試験における「国際関係法(私法系)」の財産法に関わる領域全体を対象とする。国際取引法・国際私法・国際民訴法という学問領域を横糸とし、紛争類型を縦糸として、立体的で動的な実際の紛争・訴訟に即した視点から重要論点を解説している。仮定事例ないし裁判例からなる具体的な事例に基づいて解説を行い、読者の理解を助けるため図表や資料を多用している。議論が分かれている論点については判例・通説の紹介にとどまらず、対立する諸説とその根拠を示し、論理展開や価値の対立点の理解を促している。
目次
序説
国際裁判管轄と準拠法連結政策
国際裁判管轄の合意と準拠法指定
強行法規の特別連結
消費者契約と労働契約
非法人の当事者能力
裁判権免除
法人と従属法
権利能力・行為能力の準拠法
代理と準拠法
売買契約と物権変動
国債売買に適用される統一法と統一規則・貿易管理
代金決済と信用状取引
統一私法と国債私法との関係
海上運送と船荷証券
代理店と販売店
債権譲渡、債権質、総裁
保証契約(主観的併合の裁判管轄・法定代位の準拠法)、保険代位
債権者代位権
不法行為
製造物責任
名誉毀損
不当利得
金銭債権と消滅時効
その他の国際裁判管轄
国際的訴訟競合
知的財産権と準拠法
並行輸入
保全命令
外国判決の承認・執行
国際商事仲裁
国際倒産
著者等紹介
大塚章男[オオツカアキオ]
筑波大学教授・弁護士。1984年一橋大学法学部卒。1986年弁護士登録(第一東京弁護士会)。1990年米国サザン・メソジスト大学ロースクール修了・法学修士(LL.M.)。1991年同大学ビジネススクール修了・経営学修士(MBA)。2001年筑波大学大学院博士課程修了・博士(法学)。2004年東海大学法科大学院教授。2005年東京センチュリー法律事務所設立(パートナー)。筑波大学法科大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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