出版社内容情報
事業を興した人、親から継いだ人なら誰しも考える次世代への穏便なバトンタッチ。経営者にとっての最大の大仕事である後継者指名、その教育をどうするか。いくたの荒波をくぐり抜けてきた永続企業を例に取りながら、世襲の強さ・脆さ、事業永続の知恵を解剖する。
目次
序章 いま、なぜ世襲なのか―世襲は“不滅の文化”である
1章 世襲とは何か―“志”の承継で信用を未来へ
2章 世襲の強みとその必然性は―絶えざる変革こそ永続の基なり
3章 老舗企業の原点は―世紀を超えて“橋渡しの理”が
4章 世襲の難しさとは―初心を離れたとき自壊を招く
5章 継後を託す子へ親は何を―賢者は歴史に、愚者は経験に学ぶ
6章 世襲のこれからは―創業哲学の伝承は時代を超えて
著者等紹介
江坂彰[エサカアキラ]
経営評論家・作家。1936年、京都市生まれ。京都大学文学部卒業と同時に大手広告代理店に入社。本社マーケティング局長、名古屋支社長、関西支社長等を歴任後、作家活動に入る
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感想・レビュー
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Nobu A
5
購読本読了。世襲は文化だからこそ続く。だが、このグローバル化とIT時代にどのように変容し、永続するかは誰もわからないのかも。3名の執筆者と1名の監修者で編成。前半は歴史を紐解き、戦国時代や戦後の経済界での承継の在り方を俯瞰。後半は現代に移る。世襲の良さは2つ。経済基盤が既にあることと後継者が幼少時から将来を見据えて当該環境で過ごせること。MBA型のアメリカ企業の席巻と生き残るには資本力が問われる現代。高度な知識が要求される今日、世襲議員の優位性。後半で具体的な世襲の成功と失敗事例と考察がもっとほしかった。2018/04/10