「作りすぎ」が日本の農業をダメにする

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  • サイズ B6判/ページ数 239p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784532354770
  • NDC分類 611.3
  • Cコード C0033

内容説明

すべての原因はここにあった!「過剰生産=価格の低下」が農家を苦しめる。日本だけでなく、世界中で食料が過剰生産されているという事実を直視せよ。時代に合わなくなった農業政策の無駄を排し、強い農業を作るための施策を探る。

目次

第1章 食料危機は訪れない―歴史的視点から見る
第2章 食料は過剰生産されている
第3章 過剰生産が農業問題を引き起こす
第4章 地方を重要視した日本農業
第5章 競争力がない日本の農業
第6章 これからの日本農業を考える

著者等紹介

川島博之[カワシマヒロユキ]
東京大学大学院農学生命科学研究科准教授。1953年生まれ。1983年東京大学大学院工学系研究科博士課程単位取得のうえ退学(工学博士)。東京大学生産技術研究所助手、農林水産省農業環境技術研究所主任研究官、ロンドン大学客員研究員などを経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えちぜんや よーた

111
世界的に食糧は過剰生産であることが大前提で書かれている。何をもって過剰であるかについて、農業技術の発達・人口・生産量などで「これでもか!」というぐらい徹底的に説明。川島先生は、日本の場合、食べるものが乏しかった、戦中戦後の食糧管理時代の体験に振り回され、市場経済としての農作物や農地(特にコメと田んぼ)が、21世紀になっても機能を果たしていないことを示唆している2014/06/19

saga

28
「作りすぎ」と指摘されれば「確かに」と感じる。スーパーマーケットには食品が満ち溢れ、コンビニ等でも賞味期限切れの弁当を廃棄する食品ロスに痛痒を感じない。家庭の冷蔵庫には野菜が傷むまで放置され捨てられてしまう。フランスのように農業従事者が少なくなり、農地が集約化されて効率的な農業になるには、現在の農家の土地所有に対する呪縛を解くという難題が立ち塞がる。国内の生産と、海外からの輸入のバランスを考えた食の安全保障の難しさを感じた。2018/10/07

プラス3

3
「食糧危機」を煽ってはいけない が問題提起だとすれば、本書は日本農業が取るべき対策を示したものとなるのかな。数字を使って日本農業の抱える問題をバッサバッサ斬っていきます。食糧危機や農業問題について考えるときに是非一読を。2013/04/20

みーの

2
立場に賛否両論があるのは当然として、裏付けとなるデータの出所も明らかだし、論旨の展開も分かりやすい言葉で書かれている。日本の農業に関して問題意識を持っている人におすすめ。でも、こういう人って日本ではある種マイナーな人になってしまうのかもしれない。2011/10/15

じょくぼ

2
気候風土よりも社会制度や政治が農業生産に大きく影響するということは言われてみれば当然かもしれないけれど、ちょっと衝撃だった。日本の農業をとりまく政策(特に農地政策・・・)には、本気で見直しをかける必要があることを痛感。かなりドラスティックなことを言い続けていた著者が、最後の段階になって「ソフトランディング」へのシナリオを提示して、ちょっとびっくり。でも、現実問題、本当に変えるためには変化を社会が受け入れられるようにしていくためのアプローチも必要なんだろうな、と。2011/12/03

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