国家の崩壊―新リベラル帝国主義と世界秩序

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 245p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532353155
  • NDC分類 319
  • Cコード C0031

出版社内容情報

ヨーロッパ諸国の新しい外交戦略「新リベラル帝国主義」とは、どんな思想で、日本や中国・北朝鮮をどう捉えているのか? その提唱者で英ブレア前首相のブレーンだったEU高官が21世紀の外交と安全保障政策を解説。

内容説明

EUが外交と安全保障政策の基盤にすえる新しいグローバル戦略―「新リベラル帝国主義」とは、どんな思想で、世界の国々をどのように色分けするものなのか。日本や中国、北朝鮮をどう捉えているのか。武力衝突やテロの温床となっているアジアやアフリカの「プレ近代国家」に対して、どのような行動をとろうとするのか。単独覇権主義をかかげる超大国アメリカと、どのように向き合うのか…。この思想の提唱者で、英ブレア前首相の外交ブレーンとして活躍した著者が、21世紀の世界秩序を構築するための現実的な方策を、数多くの史実と鋭い政治的洞察を織り交ぜながら説く。世界18カ国で出版され、英国で政治に関する優れた著作に与えられる「オーウェル賞」を受賞した話題の書が、日本の読者向けに全面改稿されて、待望の邦訳。

目次

第1部 世界の状況(古い世界秩序;新しい世界秩序;新しい世界の安全保障)
第2部 平和の条件―二一世紀の外交(外国の人間はわれわれとは違う;結局のところ、大事なのは内政である;外国の人間に影響を与えるのは難しい;外交政策は利益だけのために行うものではない;状況を拡大せよ)
第3部 パックス・アメリカーナ

著者等紹介

クーパー,ロバート[クーパー,ロバート][Cooper,Robert]
英国の上級外交官。EU理事会の対外・政治軍事問題担当事務局長。1947年英国生まれ。オックスフォード大学で学び、米国留学を経て70年、英国外務省入省。東京、ボンなどの大使館に勤務したのち89年から93年まで本省の政策企画局の責任者をつとめる。この間、イングランド銀行や内閣官房でも要職を歴任し、2002年までアフガニスタン英国特別代表。07年から現職。エリザベス女王の日本訪問に随行した功績によりロイヤル・ヴィクトリア勲章を、また後に、外交分野で傑出した功績のあった個人に授与される聖マイケル・聖ジョージ勲章(CMG)を授与されている。2005年、英国プロスペクト誌から「世界最高の知性100人」に選ばれた。『国家の崩壊―新リベラル帝国主義と世界秩序』で、英「オーウェル賞」受賞

北沢格[キタザワイタル]
中央大学経済学部准教授。1960年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科英語英文学専攻博士課程単位取得退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

エドバーグ

3
国際関係に影響を与えるために、力、金の重要性は認識しつつ、それにプラスして、言葉(暗黙の共通ルール、相互理解、透明性を高める)というソフトパワーが不可欠という主張は、ナイの考えを思い出しました。欧米の外交要職者の共通認識なんだなぁ と認識した次第です。全体を通じて論理が明確でわかりやすかった。また個別論点では、パレスチナ問題の処方が、課題の本質をついているように思いました。2017/01/11

壱萬参仟縁

2
「人間と同じく、国家も共同体の中で生きている」(p.26)。この指摘は、意外にも、国家を基本に考える人たちには欠如している発想である、と思う。当たり前ではあるが、国家は共同体の集積であることを忘れると、砂上の楼閣になってしまう。「結局のところ、大事なのは内政である」(p.147~)とは、日本の政治家は耳が痛い内容に思う。市民やNGOの必然性を感じる部分である。経済制裁に加え、圧力や懐柔策のミックスを長期化させることも大切だ(p.164)、と説く。国家を崩壊させないためには? と問うにはいい本。2012/06/07

マナティ51

1
深いです。ニュースの裏側がびっしり。実は・・という話が多すぎて訳わかりません。このくらいのことは日本でもあるのでしょうか?怖いです。2017/09/28

メルセ・ひすい

1
★5  英国外交官閣下が記す現代国際関係論! オックスフォード大卒・上級外交官。 ①外国の人間をよく理解すること、誤解を招かないこと。②グローバル化の時代においても、人々の生活やその国の政治はローカルなまま。③アイデンティティの再定義。 ソ連=ロケットを持ったオートボルタ。 当時米国のパワー・・野心とイデオロギー ◎テロリストが英国や西班牙を攻撃すれば国家の敵と呼ばれるが・・ 米国をヤルト・・米の大統領は自由の敵とノタマウ!2008/11/08

leather_sole

1
アメリカあってのEUの形成、そしてEUが達成したことの検証と、そこからなにを汎化させるべきか。興味深い。2009/01/11

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/70893
  • ご注意事項

最近チェックした商品