内容説明
乗っ取り屋の登場は、企業の経営をどのように変え、何を狂わせたのか?株価が低迷していた1980年代初頭、ウォール街に新たな職業が登場した。「企業乗っ取り屋」である。LBO(レバレッジド・バイアウト)を駆使して株を買い占め、会社の支配権を奪う強引な手法に、経営者たちは震え上がった。乗っ取りを防ぎ、自らの地位を守るためには、株価を上げるしかない―そのために数々のカラクリが編み出された結果、株式市場は空前の活況を呈した。だが、企業の成長よりも株価を優先し、目先の利益ばかりを追い求める経営の果てには、株式市場全体を巻き込んだ破綻劇が待っていた!本格的な企業買収時代を迎えた日本の経営者・投資家・政治家・市場関係者が今こそ知っておくべき歴史的プロセスを、第一級の金融ジャーナリストが深い洞察力で克明に描く。
目次
第1章 「株主価値」の誕生
第2章 すべては株価のために
第3章 貪欲さこそ資本主義だ
第4章 数字合わせのゲーム
第5章 SECの挫折
第6章 ニューエコノミーへの熱狂
第7章 時代の寵児、エンロンの策謀
第8章 破産者の群れ
第9章 苦難の年
エピローグ
著者等紹介
ローウェンスタイン,ロジャー[ローウェンスタイン,ロジャー][Lowenstein,Roger]
10年以上にわたってウォールストリート・ジャーナル紙の記者として活躍。1989年から91年にかけて同紙株式欄にコラム“Heard on the Street”を、95年から97年にかけてはコラム“Intrinsic Value”を執筆。現在はスマートマネー誌にコラムを連載するほか、ニューヨーク・タイムズ紙、ニューリパブリック誌などに寄稿。作家としても高く評価されており、とくにLTCMの破綻の真相を描いた『天才たちの誤算』(日本経済新聞社)は、全米ベストセラーを記録した
鬼沢忍[オニザワシノブ]
翻訳家。1963年埼玉県生まれ。成城大学経済学部経営学科卒業。埼玉大学大学院文化科学研究科修士課程修了
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