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出版社内容情報
水は21世紀の希少資源で、伝染病の蔓延よりリスク影響度が高い。危機感の薄い日本だが、経済のグローバル化で否応なしにリスクにさらされる。水リスクへの対応とリスクをビジネスチャンスに変える企業戦略を紹介。
内容説明
これまで水不足に無縁だった日本企業。しかし経営のグローバル化で水問題を避けて通れなくなった。水リスクをどう評価し、水をビジネスに活かす戦略を先進企業から学ぶ。
目次
第1章 世界地図で水の未来を読み解く(「水マップ」で世界の水を予測する;なぜ水は足りなくなるのか? ほか)
第2章 水問題の現状をみる(水ストレスとは?;水の需要 ほか)
第3章 ビジネスとしての水(世界の水ビジネスの現状;水を使う産業 ほか)
第4章 企業の水リスクと水戦略の立案(サプライチェーンで「水リスク」を見る;海外進出の「水リスク」を見極める ほか)
第5章 先進企業の水戦略への取り組み(水を製品にする企業;水をビジネスにする企業 ほか)
著者等紹介
久保惠一[クボケイイチ]
中央大学大学院客員教授、公認会計士、カナダ勅許会計士(ブリティッシュ・コロンビア州)、公認情報システム監査人。有限責任監査法人トーマツのボードメンバー、デロイトトーマツリスクサービス株式会社代表取締役社長、トーマツ企業リスク研究所所長を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
39
水ストレスとは、水受給が逼迫している状態(32頁)。結局水資源のみならず、各種資源と富の偏在で、格差拡大。分配システムの失敗である。ウォーター・フットプリントは生産物1単位を生産するのに必要な水量を計算(49頁)。今後は、変化対応型、変化回避型の水資源管理が重要(78頁)。環境教育の中に水育(みずいく)がある。サントリーでは自然を育む価値観を社会と共有するプログラムに取り組んでいる(171頁)。 2016/03/15
ジュール
10
世界全体の問題。ただとらえ方が少し狭いような。もう少し世界的な視点も。戦争も水から。SDGsとも2020/09/05
おせきはん
5
人が一日に必要とする飲料水2.5リットルに対し、一人一日分の食料生産に2,000~5,000リットルの水が使われること等を考慮すると、食料自給率の低い日本は、国内の年間水使用量と同程度の水を輸入しているという観点では水の問題を考えたことがありませんでした。水は、生活そのものだけでなく、農産物や工業製品を生産するためにも不可欠な資源で、その保全のため、日本の企業や地方自治体の技術やノウハウを活用するビジネスチャンスを見出すだけでなく、それぞれの企業も水リスクを一層意識する必要があることが理解できました。2016/02/13
奈良 楓
5
水事業に関する事業にかかわったばかり、又はかかわりたい人には良著と思います。水に関してのサプライチェーンや環境施策などまで広く触れられています。株式銘柄研究を求めて読んだ私には、ちょっと求めていたものとは違いました。2015/12/02
Kentaro
3
ダイジェスト版からの要約 豊かになった人々は、肉を多く食べます。1kgのパンを作るのに必要な水の量がおよそ1,600Lであるのに対し、牛肉1キログラムを作るのに必要な水は2万L以上にもなります。日本の海外からのバーチャルウォーターの輸入量は約800億立方mと試算されます(2005年推計)。その大半は食料に起因します。これは、日本国内で使用される年間水使用量と同程度なのです。私たちの暮らしの半分は、海外の水資源に依存しています。日本の中の水消費だけでなく、サプライチェーン全体の水リスク低減が必要なのです。2018/04/18