内容説明
技術や品質で圧倒的な強みを持ちながら、「モノづくり」という言葉に逃げ込み、苦戦する日本の製造業。「いいモノをつくれば売れる時代」が終わった今、目指すべき戦略とは何か?どうすれば稼ぐ力を取り戻せるのか?企業再生のスペシャリストが、日本企業が陥った5つの罠を暴き、稼ぐ企業へと変貌させる“復活と再成長のシナリオ”を提言する。
目次
第1章 日本企業の陥りがちな五つの罠
第2章 グローバル時代のモノづくりの稼ぎ方
第3章 稼ぐモノづくりの処方箋1―見える化
第4章 稼ぐモノづくりの処方箋2―標準化
第5章 稼ぐモノづくりの処方箋3―つなぐ化
第6章 モノづくりの復活&再成長モデルはこれだ!
第7章 フル・グローバル化時代を見据えた会社のカタチ
著者等紹介
冨山和彦[トヤマカズヒコ]
経営共創基盤(IGPI)代表取締役CEO。ボストンコンサルティンググループ、コーポレイトディレクション代表取締役を経て、2003年、産業再生機構に設立時から参画し、COOに就任。解散後、IGPIを設立。数多くの企業の経営改革や成長支援に携わり、現在に至る。オムロン、ぴあの社外取締役のほか、多くの政府関連委員を務める。経済同友会副代表幹事。1960年生まれ、東京大学法学部卒、スタンフォード大学経営学修士(MBA)、司法試験合格(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ito
43
産業再生機構で多くの企業再生に取り組んだ著者による、日本の製造業再生の処方箋といった内容。著者は日本企業が置かれている経営環境を外観し課題をとらえ、一方でリーマンショックや円高、震災等を経てモノづくり企業としての強みや弱み、成功モデルと失敗モデルの現象の因果関係を構造的にわかりやすく説明している。経験知、集団知やすり合わせといった日本企業の得意分野を生かした処方箋の提案が続く。日本のモノづくり企業の方向性を学ぶ良書である。分析のフレームワーク手法も詳細で勉強になった。2013/07/13
ジュール
3
すりあわせか、標準化・見える化かそこが難しい。2016/05/23
nizimasu
3
グローバル社会の到来により、ビジネスが変わったというが、じゃ具体的にはどうなの? という問いにうっすらとながら答えている本。うっすらというのは、悪い意味ではない。むしろ、これまでビジネスは変わったというものの、アップルやグーグル賛歌で終始しているケースが少なくない。そうした中で、具体的な組織論や会計的な分析も織り交ぜている手腕はお見事。これからのスタンダードはここから初めて見てもいいかもしれない2013/12/23
Xxx------xxX
1
稼ぐ力を取り戻せ 冨山和彦 日本のモノづくりに置いて、どのようにしてグローバルで生き残こる方法についてまとめられている本。 「海外、日本問わず、経営、事業、生産現場問わず、一気通貫での見える化」 「モノづくり、開発、管理部門の標準化」 【生き残るためには】 日本が得意とする経験累積が有効なフィールドで戦う。その事業分野に絞る事と標準化による利益とリソースの確保し、すり合わせが必要な次のセグメントに注力。 Small but Global no. 1 を目指す 等、分かりやすくまとめられている。2020/02/18
としくん
1
【P.16】伝統的な"モノづくり"礼賛は幻想 【P.18】すり合わせが過度に進むと、取引先と販売数量が限定され、グローバル競争力低下。採算度外視の高品質は必要? 【P.20】暗黙知に依存したチームは環境変化に弱い 【P.44】デジタル型の不連続なイノベーションの世界は、ゼロから生み出すゲームなので過去の連続的な要素技術の蓄積が無意味 【P.70】AV,IT製品のスマイルカーブ 【P.182】建機、重電、航空機エンジン、医療機器、エネルギー関連機器など、「集団知」「経験知」「すり合わせ」を活かせる事業で戦え2016/11/25
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