内容説明
探求心旺盛で、管理を嫌い、扱いにくい。要領が悪く、つきあいが苦手、主流でないところに生息。キヤノン元研究所長がその能力を開花させる組織変革を実践例で詳説。
目次
プロローグ 誰がイノベーターを殺すのか
第1章 こんな創発人材が身近にいませんか
第2章 創発人材を活かして、イノベーションを興す条件
第3章 みにくいアヒルの子から白鳥に育つマネジメント
第4章 白鳥になって羽ばたく
第5章 なぜ日本のイノベーション創出力が劣化したのか
著者等紹介
村井啓一[ムライケイイチ]
元キヤノン(株)材料技術研究所長。技術経営コンサルタント。多くの技術経営関連の企業指導と同時に、大学、学会、講演会で実務経験に基づいたMOT講義・講演を行なうなど多方面で活躍中。1969年学習院大学理学部卒業。71年同大学大学院自然科学研究科修士課程修了。キヤノン(株)入社。中央研究所にて電子写真研究に従事した後、化成品開発部門など新規技術研究開発に関与。86年インクジェット用ヘッド、インク、メディア開発。29年間に、研究→開発→生産のサイクルを2回経験(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
任世官(イエン・シーカン)
4
#イノベーション ざっと通読。日本にイノベーション特に破壊的イノベーションが起きないのは、管理経営が日本人に会ってないからだととく。しかし私はそう思わない、イノベーションという言葉がブラックスワンになっている 。何故アメリカでイノベーションが生まれたかと言えば、自説は、基礎となる数学が変節したからだと思う。ノイマン、シャノン、ゲーデル、チューリング、アランケイとうの基礎数学者の生み出した理論が工学的に今花開いてるんだよ。日本は未だに古典的解析学ベースだからね。その辺、文科省はよく考えるべし。2014/04/10
かった
1
元キャノンの研究所長が地震の経験を踏まえてイノベーションを起こす条件について述べる。 創発人材の「創発」にははぐれというルビが振ってある。つまり本当は優秀なんだけど管理を嫌い扱いにくいため評価もされていない人間である。そうした「はぐれ者」を生かしてイノベーションの卵を産むのはリーダーの役割であり、土壌を耕すことが必要である。 どうしてもイノベーションが優秀な会社というとグーグルやアップルなど米国系が想起されるが彼らは遠い存在である。身近な日本企業から発信されると親しみも湧くしやれそうな気がする2018/05/19
のりきよ
1
この本に書いてある創発人材の特徴が、アスペルガー症候群の人間の特徴に酷似していて、アスペの自分としては凄く興味深かった。停滞している日本企業が非連続的イノベーション(プロダクトイノベーション)を興すには、『創発人材、創発リーダー、創発組織風土、』これら3つの条件が絶対必要であり、これが本書が全体を通して最も力説していることである。この本の題名は、『アスペ人材の力を引き出すマネジメント法』でも良いと思う。2012/01/02
Cozy
0
元キャノンで研究所長としてイノベーションを起こし続けてきた著者だからこその視点が心に深く入ってくる。組織風土・創発リーダー・創発人材の3つに拘った内容はメーカー人材にとっては必読書とも言えるのではないでしょうか。おすすめの1冊です。2018/04/09