内容説明
独り身の作家・成瀬翔は転移性肝臓がんによる余命宣告を受ける。オペに抗がん剤、つらいだけの治療…。一方、ある事情で外科から内科に移り、妻子とも別れた主治医の佐倉陸は、成瀬の苦しみを丸ごと受けとめる。人は生きて死んで最後に何が残るのか。二人の人生をかけた最後の旅が始まる。誰しもの胸を熱くする感動傑作。
著者等紹介
北川悦吏子[キタガワエリコ]
脚本家、映画監督、エッセイスト。1992年、「素顔のままで」で連続ドラマの脚本デビュー。「ビューティフルライフ」では、向田邦子賞、橋田賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はる
30
死にゆく患者さんに心から寄り添い、愛を伝える医師の陸。ボーヤ先生とオッサンのやりとり、毎日前向いて生きたいとは思えないけどそれでも前向く力強さってのにとても勇気をもらいました。 娘さん、最後に会いにきてくれてよかったね。 こんな素敵なお医者さんに死ぬとき出会えたらいいなあ。2024/09/03
橘 由芽
4
読み進めていくうちに、前にTVドラマで見たなと思い出した。余命幾ばくもない患者と一緒に旅をする心に傷を負った医者。(それもイケメン!)現実にはありえないとは思いながら、こんな医者がずっとそばで見守ってくれたならいいな、と思いました。2025/04/21
settar
2
最後に出てきた井上さんと、大学の入学式での北川さんが重なって見えた。成瀬→渡辺謙、佐倉→妻夫木聡なのは納得。個人的には陽子を演じるのが誰か気になった。上白石萌音くるか、、2024/04/03
無添
1
42024/06/27
読書の鬼-ヤンマ
1
2024年3月10日第1刷、蔵書。マーカーと付箋の山、行間を考える事なく、一言・一文がストレートに染み入る。初読の北川悦吏子女史、知ったのはTV東京開局60周年記念ドラマSPと銘打った5月6日放送。原作の本書。涙が湧いた、零れた。ボーヤ先生こと佐倉陸(元天才外科医→内科医。離婚し、息子とも別れ、公私に亘り生きる目的を喪失)、オッサンこと成瀬翔(余命三カ月の癌末期患者。元売れっ子作家、妻子と別れ、身と心の痛みの中で生きる)。100%ある死:やっておきたい事、死に際に傍らにいて欲しい人は、医者それとも・・・。2024/06/16