出版社内容情報
「アジアは後進地域で、産業革命でヨーロッパにさらに差をつけられた」――。日本で教えられている経済史の多くはこのマルクスの考えに基づいています。しかし真実は、かなり長い間、アジアの方が経済的に有利だったのです。ヨーロッパがアジアに売れるものはほとんどなく、アジアから大量の香辛料を輸入することを余儀なくされていました。本書は、世界では通用しなくなった経済の歴史のとらえ方をただし、なぜアジアがヨーロッパに取って代わられ、現在なぜアジアが台頭しているのかを、教科書の古い常識を覆しながら解明します。
内容説明
アジアは先進地域でヨーロッパは後進地域だった!日本で教えられている経済史の多くは「アジアは後進地域」というマルクスの考えに基づいていますが、真実は全く逆だったのです。本書は、世界では通用しなくなった経済の歴史のとらえ方をただし、最新の事実と最先端の考え方を解説します。
目次
第1章 歴史のとらえ方を疑え―教わらなかった成長をめぐる戦い(教科書の通説を疑え―大塚史学の限界;消費財こそ成長の原動力だ―日常生活の視点 ほか)
第2章 「アジアは後進地域」を疑え―教科書のストーリーを覆す(改革がもたらした秦と漢の経済成長―知られざる古代中国の実力;イスラームと中国によるアジアの海―ムスリムが結んだネットワーク ほか)
第3章 「先進地域ヨーロッパ」を疑え―貧しかった辺境はこうして興隆した(近代世界システムはこう理解する―国家競争を生み出した仕組み;数量化するヨーロッパ世界 ほか)
第4章 危機と繁栄の近現代(イギリスはなぜヘゲモニーを握ったのか―衰退しない一九世紀のイギリス;七四歳で死んだ社会主義経済―なぜ長生きできなかったのか ほか)
著者等紹介
玉木俊明[タマキトシアキ]
京都産業大学経済学部教授。大阪市生まれ。1987年同志社大学文学部文化学科卒。93年同大学院博士課程単位取得退学。96年京都産業大学経済学部講師、2000年助教授、07年教授。09年「北方ヨーロッパの商業と経済1550‐1815年」で大阪大学博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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