日経プレミアシリーズ
反資本主義の亡霊

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  • サイズ B40判/ページ数 227p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784532262853
  • NDC分類 332.06
  • Cコード C1233

出版社内容情報

資本主義は格差を拡大させる悪なのか――歴史を振り返れば、資本主義こそが貧困を減少させているのである。 今春、日銀審議委員に就任した著者が、いまこそ資本主義の再評価を試みる。

内容説明

なぜ資本主義は悪者扱いされるのか?資本主義の生み出す豊かさこそが、格差を縮小し、環境を保全し、労働条件を高め、福祉や文化を発展させているのである―我が国に根強く残る“反資本主義”の誤りを歴史的・思想的な観点から指摘、資本主義の再評価を試みる。

目次

第1章 資本主義の生み出した豊かさ(マディソン教授のデータ;資本主義以前の1人当たり実質GDP ほか)
第2章 資本主義の生み出す格差(資本は格差の原因か;所得の集中は事実 ほか)
第3章 資本主義は戦争に関して無罪(戦争は資本主義に限らない;暴力による殺人は減少してきた ほか)
第4章 なぜ反資本主義なのか(市場経済と資本主義への批判が始まる;女工哀史の真実 ほか)
第5章 現代の反資本主義の系譜(1930年代の大恐慌は資本主義の不安定性を示すものか;FRBの大失敗 ほか)

著者等紹介

原田泰[ハラダユタカ]
日本銀行政策委員会審議委員。1950年生まれ。東京大学卒業。経済企画庁海外調査課長、財務省財務総合政策研究所次長、大和総研専務理事、東京財団上席研究員などを歴任。経済学博士(学習院大学)。著書に『日本国の原則』(2007年石橋湛山賞)、『昭和恐慌の研究』(共著、04年日経経済図書文化賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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さきん

13
資本主義の生み出す豊かさこそが、格差を縮小し、環境を保全し、労働条件を高め、福祉や文化を発展させているのである――日本に根強く残る“反資本主義”の誤りを歴史的・思想的な観点から指摘、資本主義の再評価を試みる!資本主義は終わったという意見はナンセンスという著者の主張には賛成である。トリクルダウン理論の効果が成り立つには、資本家の哲学や文化、更なる工夫が必要であり、現状として今の日本にはほとんど成り立っていないと思う。それよりは、インフラ投資の方が有効需要を生むのではないか?2015/10/13

しろくまZ

6
リフレ派の経済学者であり、現役の日本銀行政策委員会審議委員である著者による本。万能ではないにせよ、資本主義によって人類が豊かになったのは事実であろうし、本書に書かれている内容には概ね同意できる。一方で、本日、日銀が追加緩和しなかったのは少々皮肉かな。2016/04/29

yes5&3

2
再読。「人新世の「資本論」」(斎藤幸平)読後、資本主義が一番という本でバランスを保とうと再読。女工哀史、戦争、満州に魅力がなかった話、そもそもみんな貧しかったのだ。百年前よりみんないい生活しているじゃないか。反資本主義への反駁。格差が問題視され、世界が問われている。毛沢東、鄧小平、習近平。さて、公のために生きる人間からなるマルクス主義の理想の社会を作れるものか?2021/02/20

ラムダ

1
21世紀の資本に対する言及も良かった。 歴史に「もし」は禁句だけど資本主義に徹底すれば戦争は起きなかった。には納得。 資本主義は平和の象徴かもしれない。2020/06/05

タキタカンセイ

1
「反資本主義」言説へ主に歴史的視点から反論した本。ただ水野氏の『資本主義の終焉と歴史の危機』の疑問には十分に答えていないように思えた。 資本主義はリベラル的視点からも優れた体制であるとする説は、日本共産党の「ルールのない資本主義からルールのある経済へ」に通じるものがあって面白い。2015/11/29

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