内容説明
「偉くなれ」とか「出世しろ」など、一度も言ったことがなかった父。「男はケンカに負けちゃいかん。だけどもやっつけ放しにしておいてもいかん」と言った父。5歳の息子を連れて吉原から朝帰りした父。選挙ほどおもしろいものはないと、応援に走り回った父。―反骨精神と、人を呑む気性をもった父親の生き方と、その父に知らず知らずに大きな影響を受けてきた自らの姿を通して、親子の絆とは何かを問うた長編エッセイ。日中戦争中の1年余に父子が交わした229通の書簡の抜粋を付す。
目次
豪傑親父と臆病息子
親父逮捕される
親父の酒
親父が教えてくれた二つのこと
親父の躾教育
親父の読書熱
親父のかくし芸
親父の侠気
召集令状と両親
ぼくは生私奉公
乳と息子の二百二十九通の手紙
親父との最後の四日間
著者等紹介
邑井操[ムライミサオ]
明治45年(1912)、東京・神田生まれ。本名川村義太郎。日大中退。2度応召して、シベリアに抑留され、昭和22年(1947)に帰国。人物評論家として企業組織内の生き方を中心に講演、執筆に活躍。平成8年(1996)没
川村真二[カワムラシンジ]
リーダー・ビジネス研究所・経営教育コンサルタント。青山学院大学卒。リーダーシップ、OJT、問題解決、論理思考をテーマにした研修、講演で活躍。企業遺伝子の物語作成に取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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