内容説明
19世紀、英国の詩人テニスンは、過去数百年にわたって繰り返された戦争に心を痛め、世界平和を実現するために国家の主権を超えた国際機関―「人類の議会」が必要だと訴えた。国連(国際連合)は、この崇高な理念に共鳴した人々によって創設された、史上類を見ない機関である。だが、大国の利害に翻弄される苦難の歴史は、誕生直後から始まっていた…。世界的ベストセラー『大国の興亡』で知られる歴史学者ケネディは、国際連盟の誕生前夜から筆を起こし、幾多の戦争や国際情勢の変化が、国連にいかなる影響を及ぼしたかを描く。また、安全保障理事会など国連諸機関の実態も詳細に紹介。北朝鮮問題や安保理常任理事国入りなど、日本外交の重要課題にも貴重な洞察を与える話題作。
目次
第1部 起源(新世界秩序に向けての困難な歩み―一八一五年‐一九四五年)
第2部 一九四五年以降の国連諸機関の発展(安全保障理事会の難問;平和維持と平和執行;経済的課題―北と南)
著者等紹介
ケネディ,ポール[ケネディ,ポール][Kennedy,Paul M.]
イェール大学歴史学部教授、同大学国際安全保障研究部長。現代最高の歴史学者として知られる。1945年イギリス生まれ。ニューキャッスル大学で歴史学を学び、70年、オックスフォード大学で博士号取得。プリンストン大学高等研究所上級研究員などを経て現職。軍事史、外交史、国際関係論の世界的権威で、英王立歴史学会、米芸術科学協会などの会員でもある。87年に発表した『大国の興亡』は世界各国で話題を呼び、日本でも大ベストセラーを記録した。また95年にはガリ事務総長(当時)の要請で、国連総会に設置された「国連の未来」研究作業部会の共同議長もつとめた
古賀林幸[コガバヤシサチ]
津田塾大学英文科卒。ボストン大学大学院修士課程修了。中央公論社、米国大使館広報局などを経て恵泉女学園大学特任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じろう
かじやん0514