出版社内容情報
売り手と買い手の間の単なる取引関係を超えた信頼関係――もしあなたの会社やお店がこの「顧客ロイヤルティ」を築くことができたら、どんなに素晴らしいことでしょう。21世紀の繁栄のキーワードに挑戦しましょう。
目 次
はじめに 顧客ロイヤルティとは
序 章 従業員はCSアレルギー
くたばれCS
CS元年は1989年
前進していない「顧客満足経営」
第1章 顧客満足 三つの疑問
「お客さま第一」と「顧客満足」はどう違う
「お客さま第一」は四百年の伝統
顧客満足経営の始祖 三井高利
顧客満足経営の究極の目的
第二、第三の質問はどうなった
目的不明のCS経営
焦点が定まらない顧客満足経営
第2章 サービス経済社会の到来は革命
サービス革命の認識
企業の市場戦略の変遷
パラダイム・シフト(規範の変化)
サービスのクオリティが利益を生む時代
クオリティと品質は違う
伝統的経営手法の破綻
今日の経営者の悲劇
第3章 お客と顧客は違う
拡大する顧客の概念
すべての人が顧客ではない
顧客は誰か
顧客価値とは
顧客価値モデルの七つの構成要因
顧客のサービス評価基準
顧客が共感する価値
お客の種類はたくさんある
80対20の法則
第4章 顧客満足だけでは満足できない
グッドマンの法則のもたらしたもの
20%の投資利益をもたらす苦情処理
八百万人に伝わる、恐るべき口コミの波及効果
顧客満足だけでは不十分
ロイヤル・カスタマーを見付ける方法
失われた顧客
客離れの原因の七割は顧客への無関心
客離れを5%減らすと利益は倍増
好んで自滅の道を選ぶ日本の経営者
生涯価値という考え方
生涯顧客のもたらす利益の計算式
消費財メーカーと顧客ロイヤルティ
顧客ロイヤルティ経営の実践
第5章 顧客ロイヤルティ経営の条件と具体的展開
四つの顧客経営戦略
顧客ロイヤルティ経営
顧客ロイヤルティ経営の基本概念
顧客ロイヤルティ経営の具体的展開
サービスの評価は成果とプロセス
具体的展開の五つのポイント
始まりはミッション・ステートメント
判断のより所はミッション・ステートメント
ミッション・ステートメントは絶えず点検が必要
ミッション・ステートメントがすべて
第6章 顧客ロイヤルティ経営における「ヒト」の位置付けと社内顧客
サービス提供の「ヒト」
労働の内容の本質的変化
知能労働者の生産性
顧客主導企業における人的資源の重要性
21世紀の最優先資産「ヒト」
企業成長のサイクルは「選抜」から
従業員は顧客だ(日本人には理解しがたい社内顧客)
社内顧客とは誰
間接部門は顧客満足をどう考えるべきか
アウトソーシングと「製販同盟」
顧客は二番目
顧客ロイヤルティへの影響
顧客としての従業員・満足した顧客の共通点
第7章 社内顧客のロイヤルティを高めるには
社内顧客に権限を付与
権限付与
権限付与を成功させる三つのカギ
「権限付与」で忘れられていること
サービスは従業員と顧客の間の信頼関係である
従業員のモチベーションを向上させる
最大の動機付け――人に認められること
顧客満足貢献度の評価とその基準の設定
誰がサービスの質を落としているのか
サービス提供者の顔は誰に向いているか
ビジョンの提示とコミュニケーションの活性化
職場に「WOW!」を
会社の代表者は誰か?
サービスは提供者自身が商品
リーダーシップが変わった
第8章 ロイヤルティはコミュニケーションから
コミュニケーションとは
コミュニケーションは「伝達」ではない
コミュニケーション成立の四大要素
コミュニケーション・ギャップ
コミュニケーションは共通項探しからスタート
効果的コミュニケーション成立の四つの条件
ノンバーバル・コミュニケーションは55%
相手が見えないコミュニケーション
情報の公開が信頼感を
第9章 顧客満足――評価を数字で
顧客満足の評価を数字で把握する
顧客満足度調査の欠陥と問題点
顧客満足度調査の基本的な考え方
顧客ロイヤルティ調査の考え方と手順
内部評価の武器、新しい顧客満足指標(CSI)
顧客満足指標(CSI)の調査システム
顧客評価分析(CVA)
「クオリティ・プロフィール」
競合社との比較で評価する
サービスにはシックス・シグマは通用しない
第10章 顧客満足会計の提唱
環境会計から学ぶ
顧客満足の計量化
顧客満足会計の対象
第11章 ロイヤルティを支えるサービス・マネジメント
顧客満足を決める「決定的瞬間」(MOT)
MOTサイクルの重要性
MOTサイクルの例
「決定的瞬間」は人的接触ばかりではない
MOTサイクル影響分析
顧客ロイヤルティに果たすサービスの役割
なぜサービスが重要なのか
感動が顧客ロイヤルティの原点
第12章 顧客ロイヤルティを生むメカニズム
顧客の視点の重要性
顧客を中心に据えるとは
顧客中心のイメージがわかない
経営者は顧客にどのくらい近づいているか
従業員は顧客に一番近い
電話の声をなぜ生かさないか
生かされていないインターネット
フォーカス・グループの活用
顧客の視点で企業を見直す
第13章 顧客ロイヤルティと顧客評価マーケティング
重なり合うマーケティングとマネジメント
CRMは本当のリレーションシップ・マーケティングか?
恋愛から結婚へ
引用および参考文献
あとがき
内容説明
長期的かつ継続的な利益の確保と維持を目指すために顧客を中心に据えて経営するのが、顧客満足経営のはずですが、どうもわが国ではそれがうまくいっていません。顧客の視点に立った本当の意味での顧客満足経営を、そこで「顧客ロイヤルティ経営」と名付けました。なぜ、この十年、わが国で顧客ロイヤルティ経営が育たなかったのでしょうか。本書は過去三十年にわたる研究を基礎に、可能な限りの問題点を洗い出し、顧客ロイヤルティ経営を展開するための前提条件から具体的展開の方法を述べました。
目次
従業員はCSアレルギー
顧客満足 三つの疑問
サービス経済社会の到来は革命
お客と顧客は違う
顧客満足だけでは満足できない
顧客ロイヤルティ経営の条件と具体的展開
顧客ロイヤルティ経営における「ヒト」の位置付けと社内顧客
社内顧客のロイヤルティを高めるには
ロイヤルティはコミュニケーションから
顧客満足―評価を数字で〔ほか〕