出版社内容情報
世界の金融史においてもほとんど例のないゼロ金利政策は、本当に狙いどおりの効果をあげたのか? 危機的な経済状況における異例の金融政策の効果と問題点を日本経済のマクロ分析を含め解明。金融政策研究の決定版。
目次
目 次
第1章 ゼロ金利下の金融政策の有効性:理論と実際
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・深尾 光洋
1.期待インフレの存在とIS-LM分析の修正
2.ゼロ金利下のさらなる金融政策の効果
3.財政政策と金融政策の関係
4.マイルドなデフレ下での金融政策のあり方
資料
第2章 ゼロ金利政策:現状と将来展望
---中央銀行エコノミストの視点---
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・翁 邦雄/白塚重典/藤木 裕
1.はじめに
2.ゼロ金利政策の運営
3.ゼロ金利解除の判断基準
4.金融政策運営の「スタイル」
5.わが国金融政策のスタイル検討の方向性
6.ゼロ金利下の追加的金融緩和政策の現実妥当性
7.まとめ
第3章 日本におけるインフレ目標政策
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・伊藤隆敏
1.はじめに
2.金融政策の目標の変遷----学説史的位置づけ
3.インフレ目標(インフレーション・ターゲット)政策
4.諸外国の例
5.インフレ目標政策は日本にとっても望ましいか
6.インフレ目標導入反対論の検討
7.翁・白塚・藤木[2000]への反論
8.結論
第4章 物価水準目標の先駆け:
1931~37年におけるスウェーデンの経験
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・C.ベリィ/L.ヨーヌング
1.はじめに
2.1931~32年の物価安定に関する通貨プログラムの採用
3.1930年代におけるスウェーデンの経済情勢
4.1931~37年の通貨プログラムの発展
5.1930年代における物価安定プログラムの評価
6.何が見過ごされたのか、そこから何を学べるか
7.スウェーデンにおける物価水準目標はなぜ終わったのか
補論 1931年10月のリスクバンクによる質問事項
第5章 バブル生成以降の経済政策と実体経済
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大守 隆
1.バブルの生成
2.バブルの崩壊と経済の低迷(1990年初め~93年秋)
3.1995~96年の回復(1993年秋~97年春)
4.1997年後半からの急速な悪化(1997年春~98年末)
5.1999年以降の景気改善局面とゼロ金利政策
6.政策の反省点
7.何をなすべきだったか
第6章 問題先送りによる長期経済停滞
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小林慶一郎
1.はじめに
2.1990年代の日本経済と経済政策
3.ペナルティ先送りによるDisorganization
4.不確実性と経済萎縮
5.日本経済への処方箋
6.おわりに
補論 先送りによるDisorganizationモデル
第7章 なぜ日本は流動性の罠から逃れられないのか
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・星 岳雄
1.はじめに
2.流動性の罠と銀行貸出の割合
3.不良債権とクレジット・クランチ
4.先送りと追い貸しの経済モデル
5.流動性の罠から脱出するための経済政策
6.おわりに
第8章 1990年代の日本経済と金融政策
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・吉川 洋
1.1990年代の金融政策
2.インフレを起こせ!?
3.不確実性と長期不況
補論 Aokiモデルの概要
内容説明
長期不況脱出のためとられた“空前絶後の政策”は、本当に狙いどおりの効果をあげたのか?その有効性と問題点をめぐり日銀、大蔵、通産、経企庁、学界の論客たちが一堂に会し、激しく議論を繰り広げる、臨場感あふれる一書。
目次
第1章 ゼロ金利下の金融政策の有効性:理論と実際
第2章 ゼロ金利政策:現状と将来展望―中央銀行エコノミストの視点
第3章 日本におけるインフレ目標政策
第4章 物価水準目標の先駆け:1931~37年におけるスウェーデンの経験
第5章 バブル生成以降の経済政策と実体経済
第6章 問題先送りによる長期経済停滞
第7章 なぜ日本は流動性の罠から逃れられないのか
第8章 1990年代の日本経済と金融政策
著者等紹介
小林慶一郎[コバヤシケイイチロウ]
通商産業省
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- 和書
- 森鴎外 近代文学注釈大系