内容説明
海外子会社の「独立度」が企業の国際化戦略を左右する。本社・海外子会社の企業家精神を100%発揮される“トランス・ナショナル型組織”を提唱する国際経営論の決定版。
目次
第1部 新しい国際経営の理念(組織力―次なる戦いの場;新たな組織の課題;組織伝統―組織の財産と制約;トランスナショナル―新組織モデル)
第2部 国際経営の特性(競争力の確立―統合ネットワーク;柔軟性の開発―役割および責任の専門化;学習プロセスを促進する―多様なイノベーション・プロセス)
第3部 トランスナショナル企業の構築と管理(多様性を認める―多様な見解のバランス;複雑性の管理―柔軟な調整メカニズムの開発;コミットメントの強化―頭の中にマトリックスをつくる;トランスナショナル的解決法)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Z
3
いい本だった。国際企業の経営学の本、一般化して変化が早くかつ異なる複数の空間(あるいは部門)で価値観の異なる相手に対処する集団のマネジメント論として読めばいいと思う。グローバル、マルチナショナル、インターナショナルという企業のタイプの類型化それからトランスナショナルという新しいモデルを提示するという明確な論旨。資源、責任、意思決定の集中、分散で分類。トランスナショナルは例として出てこないがトヨタみたいに中小企業の企業家精神をいかしつつトップダウンではなく創発性も分散化しようという型。その場合、分散する知や2016/05/05
駒場
1
少し古い本ですが、国際戦略について詳細な議論がされています。企業例が欧米企業のものが多いのでとっつきにくい面もあり、また個人的には例というよりはフレームワークのようなものを期待して読んだので、ちょっと物足りない部分もあったが、名著だとは思う。2011/10/02