目次
第1章 完全制御型植物工場の現状と問題点(研究開始から第三次ブームに至るまで;いま、植物工場が注目される背景 ほか)
第2章 完全制御型植物工場の構成技術(システム構成;スペーシング ほか)
第3章 光の制御によるコストダウンの考え方(光がないと植物は成長しないから照明の節電は効果ない;生産コストの定性的な説明 ほか)
第4章 実際の植物工場におけるコスト分析(三浦農園とイーティーハーベスト;最初期の完全制御型植物工場を振り返る ほか)
第5章 太陽光利用型植物工場との比較(完全制御型と太陽光利用型の比較の必要性;変動太陽光の定量分析 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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80-90年代に著者が取り組んだ完全制御型の植物工場について、コストや利益を、日長Lや光量子密度Iの関数としたモデルを構築し、最適化問題として解いていた。モデルのパラメータは実際に行われた実験から算出していた。植物は光がないと育たない。単純に節電するだけでは、植物の育成が遅くなり、収穫までの時間が長くなるだけ。そのぶん人件費などがかかり、一株あたりのコストが増える。照明の最適化は、日長24hで照明を当て続けることである。チップバーンには気をつけないといけない。著者、物工出身ということに納得する本。2020/03/05
Taiki Togashi
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コストダウン手法と題名は記載してますが、著者の主張は、最適な管理ポイントがある(特に照明)ということと理解しました。勘、コツ、経験ではなく、光量、成長率、光合成速度を定式化し科学的に最適化をはからなければならいないという部分は大変参考になりました。すでに存在しない植物工場のコスト試算例がでていたのはとても勉強になりました。この本をみてコスト試算、最適化の計算を実際の稼動している植物工場で行ってみたいと思います。2017/01/18