内容説明
開業直後の新幹線では、トイレ吹き上げや非常扉吹き飛び、さらには車軸折損であわや大惨事という知られざる事故さえ起きていた。当時、車両運行の責任者として陣頭指揮にあたった著者が、続発するトラブルを乗り越え、絶対的な安全性を確立するまでの数々の出来事を初めて明らかにする。
目次
第1章 開業に向けて(十河信二氏が総裁就任;幹線調査会の答申まとまる ほか)
第2章 東海道新幹線開業(東海道新幹線支社の発足;世界初の高速鉄道開業 ほか)
第3章 安全・安定を求めて(頻発し始めた故障と事故、その原因は何か;動態試験の実施 ほか)
第4章 やってみて初めて分かった時速210キロメートル営業運転の問題点(3時間10分運転開始へ;運転室に添乗、1日で1030キロメートルを走破 ほか)
第5章 安定期に入った新幹線(新基準規程の制定;車両を浸水から守れ! ほか)
著者等紹介
齋藤雅男[サイトウマサオ]
国際連合開発計画エグゼクティブ・アドバイザー(鉄道工学専門家)。1919年生まれ。1944年早稲田大学理工学部卒、1946年運輸省入省。国鉄にて運転、車両の現場を経験。岡山鉄道管理局運転部長、労働科学研究所初代次長などを経て1965年6月、東海道新幹線支社運転車両部長。1972年労働科学研究所長で退任。現在も台湾新幹線をはじめ、国内・海外を問わず、勢力的に技術指導に当たっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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