出版社内容情報
日本の核融合エネルギー研究体制の現状と問題点を一般の読者にもわかりやすく解説した入門書.◆項目 核融合を含めたエネルギー事情 核融合反応 核融合反応利用のさまざまな試み 磁場核融合 核融合炉概念 トカマク炉心設計手順 ほか
内容説明
原子力の研究開発の中で「核融合」が重みを増し、大規模化するなかで、関係する技術分野および技術者の裾野が近年目立って広がりつつある。この状況を背景に、核融合開発の現状を見通せる読み物が求められていることも事実である。本書はトカマクを中心に、現状での技術を基礎に置いた核融合炉の作り方マニュアルとでもいうべきものを試み、それを通じて読者に開発の現状と課題の理解を促そうとするものである。
目次
第1章 核融合を含めたエネルギー事情―核融合エネルギーはなぜ必要なのか?
第2章 核融合反応
第3章 核融合反応利用のさまざまな試み
第4章 磁場核融合
第5章 核融合炉概念
第6章 トカマク炉心設計手順
第7章 トカマク・プラズマの現状―課題と打開策
第8章 炉工学上の開発要素および課題
第9章 トカマク核融合炉課題の整理
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
後藤良平
1
JT60SAを見てきたことから図書館で探した本だが、ちょっと私には難しすぎた。出版は24年前。当時東大の宮教授が最後に『核融合と文明』という文を載せている。将来の気温上昇による環境の激変は、放射性廃棄物の処理問題よりも遥かに大きな問題だとか、文明のためには核エネルギーしかないと書かれているが、福島第一以後の今読むと違和感が大きい。しかし、先日見学したように、原発に比べて遥かに廃棄物処理にかかる時間と費用が本当に少ないのであれば、核融合は絶対に必要だと思う。年間No.119榴岡図書館2020/11/29
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