内容説明
“発達障害って、どういうこと?”“何ができる?”“「配慮」って何?”すべての子どもたちが、自分を大切に思う気持ちをもち続けられるように。児童精神科医が伝えたい、発達障害の理解と支援のこと。
目次
第1部 総論(発達障害ってなんだろう;発達障害とライフステージ―地域における療育や福祉制度について;発達障害とその周辺;小児科と精神科、児童精神科の役割と連携)
第2部 各論(自閉スペクトラム症;注意欠如・多動症;限局性学習症;知的能力障害/知的発達症;発達性協調運動症;チック症;コミュニケーション症)
著者等紹介
関正樹[セキマサキ]
児童精神科医。福井医科大学医学部卒業。岐阜大学医学部附属病院、土岐市立総合病院精神科を経て現在は大湫病院に勤務。岐阜県東濃地方の地域の児童精神科医として、発達障害や不登校などの診療にあたるとともに、地域の発達障害支援システムなどの調査研究を行っている。また、地域の児童精神科医として、療育施設や福祉施設などの職員への支援、座談会や親子勉強会を通じた家族支援などを行っている。また、最近では子どもとゲームやネットとの関わりについて各方面で発信を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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4
専門的!また必要な時に読みたい。2023/01/09
みみこ
1
支援方法や理論に振り回されず、子どもが自分を大切に思う気持ちを損ねない関わりを続けていくこと。息の長い仕事だ。2022/12/07
ちー
1
多くの支援者、保護者が読むとよい本。一方、専門職には物足りなさを感じる内容。総論では子どもに関わる制度やサービスについて紹介。「子どもの福祉サービス利用に障害者手帳が必須」は誤解であると。不登校児童は増加傾向にあり、57%は何らかの発達障害を持つ。 各論では、各障害の特徴や対応など書かれる。事例は小学生~高校生と長期間のものが多く、本人も親も長い目で見るとよいのか。何よりも大切なのは、子どもが自分を大切に思えることだと結ぶ。2022/09/04
ソーシャ
1
児童精神科医の著者が発達障害診療について、基本的なところから丁寧に解説した本。薬物療法などについての記載は抑えめな一方で、特別支援教育のしくみや社会福祉制度について詳しく解説されているあたり、他書とは違うスタンスで発達障害診療の考え方について学ぶことができます。あと、記述もすごく丁寧で、タイトルに相違して全ての支援者に読まれることが想定されている本ですね。2022/06/27
ソーシャ
0
再読。ちょっと臨床経験を積んでから読むと、支援サービスや制度についての記載が理解しやすくなりますし、この本を貫いている著者の臨床スタイルにも共鳴します。各論でも具体的なエピソードの例を出してイメージが湧きやすくしている点がありがたいです。ただ一方でADHDの項で紹介されているエピソードの例がASDでも起きうるものだったりもするので、この本の知識だけで診断しようとすると危ないように思います。2023/07/15