内容説明
台湾沖に浮かぶ紅島。象の呪いがあるといわれるこの島で九十年以上前におきた不可思議な事件の謎を調べる私のところにダーク探偵が現われる。彼は事件の鍵として『乾隆魔象』というミステリー小説を提示する。世界最古のミステリー『モルグ街の殺人』とほぼ同時期に書かれたこのミステリー内容に酷似した事件が同じころ紅島でおきていた。虚と実、さらに時空を超えた壮大な謎にダーク探偵が挑む。
著者等紹介
獅子宮敏彦[シシグウトシヒコ]
奈良県生まれ。龍谷大学卒業。1990年「小田原の織社」(別名義)で第29回オール讀物推理小説新人賞を受賞。2003年「神国崩壊」で第10回創元推理短編賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
にゃるび
8
中々重厚なミステリー。戦時中の台湾が舞台なので、やや雰囲気は重いものの、世界最古かもしれない密室殺人や消えた怪人などミステリ好きをワクワクさせてくれた。あくまで焦点はハウダニットなので、犯人はすぐに分かるけど、密室殺人のトリックはやっぱり図が欲しいかも。ダーク探偵のキャラが少し薄い気もしたけど、他のシリーズも読んでみたいなぁ〜2015/02/12
nori
5
I could feel focus of story. Removing tricks and rewriting historical story until now should be better. Why author created such tricks to run elephants? If he provides his story to manga painter, he would been shameful of his cheep plot. 2018/01/01
ハスゴン
4
確かにイメージしにくい世界だったかもしれないです。2015/05/28
yasu_z2
3
期待はずれな謎解きと読みづらさ… もうごちそうさま2016/11/24
N.蘭子
3
作者お得意の、中国を舞台とした歴史ミステリー。帯にあるようにとにかく提示される謎が魅力的。しかしトリックはいたって物理的かつ人海戦術で、けっこう力技(笑)織り交ぜて語られる史実とフィクションに混乱したり、歴史の理解がしづらいのは確か。でも公主はいいキャラ。南雲堂のこのシリーズらしい作品でした。2014/11/03