著者等紹介
深水黎一郎[フカミレイイチロウ]
山形県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。2007年に『ウルチモ・トルッコ』で第36回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年「人間の尊厳と八〇〇メートル」で第64回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ダイ@2019.11.2~一時休止
85
芸術探偵その5。2つの中編だがどちらも長編にしてもいいくらいで、面白かった。でも最初の方は芸術探偵に関係ないような気が・・・。2014/03/27
秋製
40
初深見さん。2編からなる短編集。バラバラの話のように見えたが、この2編は、神泉寺瞬一郎シリーズの瞬一郎によって繋がっていた。トリックの種明かしが、特に「インペリアルの象 」が(大筋で理解したつもりではある。)このシリーズが好きな人にはたまらない本なのかもしれない。「謎解き」が苦手だけど、それでも面白く読めました。「不可解アイランド」はいってみたいくらい興味深かった。2014/03/27
kmfm
33
本格推理が最近少ないので、その類いを苦労しながらも探して読んでいる。深水作品は、先日出た短編集など本格的なものだったが、本作の2作品はやや異色的な気がした。法月綸太郎路線というよりは、米澤穂信タイプの感じ。特に一作目「不可能アイルランドの殺人」は、終盤ギリギリまでSFファンタジーかと思ったぐらい。二作目「インペリアルと象」は、お馴染みの瞬一郎と海埜刑事の謎解きが見事である。ただ、私もピアノやクラシックは好きだが、内容がいささか高度過ぎて閉口気味になった。★★★★2016/05/24
だんじろー
29
象の話については、“象”だけに早い段階で想像がつくけれど(笑)、モモちゃんの話は素人には到底解明不可能だわ。でも流石に文章がしっかりされているので退屈することなく読めるし、数々の薀蓄についても、分かりやすく噛み砕いて描かれているので、知ることの楽しさを味わえるのが嬉しい。象の話のメイントリックなどは、妙に説得力があって一瞬背筋が寒くなった。2015/10/11
barabara
23
美人薄命が正統派理論ミステリなら、今作は行き先が見えない靄の中、少しずつ霧が晴れて行くような道中を楽しむエンタメ系か。不可能アイランドは往年の島田荘司をバリバリ感じ夢中にさせる。初めと終わりで物語が繋がり、きっちりと理論的におさめてくれる安心感も島田路線を彷彿とさせる。深水氏、やはり底力あるな〜。2014/01/22
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