内容説明
人々の生活の安定を目的とする社会的給付体系として整備されてきたわが国社会保障制度は、高齢社会への政策的対応を基軸に、急激な再編的変容過程を迎えている。第2版では、このような状況の中で平成12年4月1日からスタートした介護保険制度に伴う介護給付について補章を設けて詳述し、その他主要な改正および主要判例を織り込んだ。本書の記述にあたって、社会保障の単なる制度的な解説に止まることを避けつつ、社会保障の法的仕組みとそこに存在する法的問題について理解できるように、論点設定にあたっては、各章・各項目ごとに、法理論および法解釈学上の重要問題を取り上げ、解説にあたっては、できる限り判例・裁決例および行政通達にまで踏み込み、場合によっては立法政策上の問題にも論及した。
目次
第1章 社会保障法の目的と範囲
第2章 社会保障受給権の構造
第3章 医療給付
第4章 年金給付
第5章 労災保険給付
第6章 失業給付
第7章 社会福祉サービス
第8章 社会手当給付
第9章 公的扶助
第10章 社会保障法の課題と展望
補章 介護給付
著者等紹介
清正寛[セイショウヒロシ]
1938年3月生まれ。1965年3月九州大学大学院法学研究科博士課程中退。法学博士。現在、法政大学法学部教授。専攻は社会法学(労働法、社会保障法)。主要著書に『雇用保障法研究序説』(法律文化社、1975年)(共著)、『雇用保障法の研究』(法律文化社、1987年)、『新版社会保障法』(法律文化社、1993年)(共著)
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